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ひらめきの月曜日
 
「ヤンキーピラフ」を食べに茨城へ

特急からローカルな単線に乗り換える

上野駅から常磐線の特急「フレッシュひたち」で1時間20分。勝田駅でひたちなか海浜鉄道の湊線に乗り換える。

湊線は1両編成のローカルな鉄道である。地元の高校生などが主に利用しているようだ。一般的な今どきの高校生しか乗っていないのだが、無意識にヤンキーを探してしまう。


単線、1両編成の湊線
地元の足として利用されている

お店の最寄り「中根駅」で下車

電車に揺られること約10分「中根」という駅で下車する。小さなホームに雨よけのベンチがしつらえてあるだけの駅だ。ぼくのほかに降りる人はいない。駅を出ても誰もいない。

お店のおおよその場所は調べてきたのだが、駅の周りには目印になるものがまったくない。しばしその場に立ち尽くした。


駅にあった地図は風雨にさらされ解読不能に

とりあえず歩き出すことにした

ひたすらこんな景色。空が高くて広いです

寂しい

近くには国道と高速道路のインターチェンジがあるため、わりと車は通るのだが、なんせ歩いている人がいないのだ。道を聞くこともできない。

そんな僕を慰めるように、足元には小さな花が可憐に咲き誇っていた。


穏やかな心で花を愛でていたら

背後に野犬が迫っていた

花の写真を撮っている背後に気配を感じ、振りかえると野犬がいた。思わず「わっ」と声に出して驚いてしまった。人に会うより先に野犬と出会うとは思わなかった。

そういえばかつて茨城に住んでいたという編集部の安藤さんが「茨城には野犬が多い」といっていたが、本当だったんだな。

もし野犬に噛まれたら取材を中止して帰ろうと思ったが、幸いにも無事にその場を去ることができた。


そんなこんなで歩くこと30分

野犬の洗礼におののきつつも頑張って歩くこと30分。交通量の多い国道沿いにその建物はあった。ヤンキーピラフの店「喫茶 山茶郷(さんちゃごう)」である。

あった、この店だ

外観はいたって普通の喫茶店
しかし、店外のいたるところに「ヤンキーピラフ」の文字が

すでに地元では話題騒然だった

事前に取材の依頼はしているものの、電話で対応してくれたのは従業員と思われる女性だった。ご主人とはまだ直接話しをしていないので、いざドアの前に立つと臆してしまう。事前にヤンキーピラフの由来をいくつか推理したわけだが、実はご主人ヤンキー説が有力だと思っている。

それに、中はヤンキーの巣窟かもしれない。心してドアを開けた。


さあ、入りますよ

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