そして僕は衝撃的な看板を目にしてしまった。
非常階段には「201〜239」と表示されていたのに、2階のエレベーターフロアでは236号室までしか表示がないのだ。
なんということだ。
何らかの理由で237号室がなくなっている。
この表示を見つけた途端、一気に酔いが醒めて全速力で走って逃げた。
急いで非常階段を駆け上り自分の部屋に入ってカギを閉めた。
ホテル立山がそういうホテルじゃないことは重々承知している。
でも、怖い。
あまりにも怖くて、この日は一睡も出来なかった。ベッドの上で何度も寝返りを打ちながら、「シャイニング」のことを考えないように努めた。 |