ここから10分間、特にやることはない。忙しい主婦の方だったら、この10分で別の家事をこなせるわけだ。僕はこの10分間を野口さんへの質問タイムに使うことにした。ずっと気になっていた、「野口英世」という名前について聞いてみるのだ。
「ご結婚されて、あの、野口さん…に?」
生まれてからずっと野口英世さんなのか、結婚して野口英世さんになったのか。
「もちろん、結婚して野口です」
なんでも、小さい頃からずっと野口姓が嫌いだったのだとか。
「子供の頃、クラスに野口っていう男子がいて、周りから茶化されたんです。2人が結婚したらお前は野口英世だ!って」
それ以来、野口姓の人とは絶対に結婚しないと誓っていたのだという。しかし、最終的に英世さんが結婚相手に選んだ男性は、野口姓だった。
人生は不思議でいっぱいだ。 |