先生に評をいただきました
今回の山行で詠んだ俳句を、デイリーきっての俳人、石原たきび先生に講評していただきました。オス!
・よかった句
「ドングリが いくつか並ぶと 呪いみたい」 石原評:「かわいらしいもの」として扱われることが多いドングリを、呪いと結びつけた発想が斬新。血文字的な誰かのメッセージでしょうか…。
「笹の背が 徐々に腰まで 伸びてきた」 石原評:草深いエリアに押し進んでいく情景を「笹の背が伸びてきた」と詠んだところがポイントですね。時間の経過が感じられて面白い。
「この岩は 落ちてきたのか 生えたのか」 石原評:「岩が生える」という表現が非常に詩的です。「それとも誰かが持ってきたのか」をくっつけると短歌になります。
・改善、修行したらよくなりそうな句
「枯れ草を 踏む足音が 他人みたい」 石原評:これ、いいですねえ。歩き疲れた末の離人感。こういう瞬間ってありますよね。「枯れ草を踏む足音のよそよそし」でどうでしょう。
「勇気だし ハローと発した むなしさよ」 石原評:外国人の登山客とすれ違った?尾崎放哉の有名な句「咳をしてもひとり」にちなむと、「ハローと発してもひとり」になります。
・全体を通してのコメント、アドバイス
季語がないものが多い、など俳句の文法から外れる点をスルーすれば、全体的にみずみずしい感性と面白い発想に満ちた作品が多くてびっくりしました。情景描写だけで終わっている句は、そのときの心情とか連想を詠み込むとさらにかっこよくなると思います。
ツイッターで「鼻にティッシュを詰めて原稿を書いています」というつぶやきを見かけましたが、今回の登山で風邪を引いたんでしょうか。
できれば、その体験も俳句にしてみて下さい。
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石原先生、ありがとうございました。俳句、修行してみたくなりました。マラソンしながら42句詠む、とかそんな感じになってしまうかもしれませんが、またご指導ください。
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