子供のころ、お小遣いをもらうのはもちろん嬉しかったが、たまに入学祝などで貰う図書券や商品券もまた新鮮で嬉しい贈り物だった。
商品券でものを買うとお釣りが現金化するのも魅力的だった。そういう時はなるべく安いものを買うよう心がけた。
本気で買い物するときでも、商品券の場合券面により金額の制限がある分、より使い道に頭を悩ませたものだ。なんでも際限なく買える現金と違って情緒がある。
大人になった今、商品券で買い物をすることはほとんどない。商品券を贈ってくれる人が周りにいないからだ。
また商品券で買い物がしたい。
(榎並 紀行) |