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ひらめきの月曜日
 
一杯のご飯、食べるならおじやか押し寿司か

おじやは、お湯の味がした

味付けをせずに水だけで作ったおじやというのは、病気の味だということに一口目で気づいた。そうか、おなかを壊したときに食べる味か。

今回、もしかして初めてくらいで無味おじやを健康な状態で食べたのだが、ああ、この味。お湯の味だろうか。

ご飯の甘みよりも、お湯の味を強く感じる。ミネラルウォーター使うべきだったか。


ご飯つぶが分かるように固めに作ったおじや 醤油とゴマのみ、加えることを認めるルール

そして、やはり量が多い。案の定、なかなか食べ終わらない。

分け入っても分け入ってもお湯の味。しみじみおいしくもあるが、ちょっと辛い。食い意地の張らない人であれば、半分で十分だと思う。

私は食い意地が大変に張っているので完食した。普段わたしはご飯2杯くらい、食べようと思えばペロリなのだが、このおじやに関してはもっと! という気持ちが起こらなかった。

そうだ、水でおなかがふくれた、という感じだった。あと、ゴマがとても美味しかった。

4時間でおなかがすいた

腹持ち実験は両日、会社に出た後は外出などない事務作業をメインにした出勤日をあてた。

お腹がなるほどではないが、ふと「お腹すいたなあ」と思う瞬間は、ほぼ4時間後、10:20にきた。


お! きた! と思って時間をおさえた。10:20


これ、だいたいいつもの私の腹時計と同じくらいだ。

ちょっと早いんじゃないかと思われる方もいるかもしれないが、私は朝の10時すぎには毎日「そろそろお腹すいたな」と思っているのです。

あれもしかしていま不必要に恥ずかしい告白をしましたか。

ともあれ、いつも食べる朝食メニューがご飯1杯+お味噌汁なので、煮汁(といっても水)が味噌汁の役割をしたのだろうか。

それとも、人間の腹時計ってだいたいそんなもんなんだろうか。

押し寿司の方はどうだろう。

押したご飯は超おいしい

実は今回、一番いいたいのはここからだ。ご飯で作った押し寿司(何度も書くが、押したご飯であって寿司ではない)が、すごくすごく美味しかったのだ。

ご飯を押しただけなのに。


もともとお茶碗にいたとは思えない風情 2日目 午前6:30
180グラムのご飯で作った押し寿司(正確には押したご飯)を食べる

やってることは、「押されて冷やされたご飯をしょうゆで食べる」である。


こちらもおじや同様、ごまとしょうゆというルールで


それが、美味しいのだ。どういうことだ。

不思議と一瞬、普通に酢飯で作った押し寿司の味がする。出汁もお酢も砂糖も入ってないのに。

ご飯のぺたぺたした感じもいい。これはすばらしい。また作りたい。

ボリュームについても、圧縮したご飯は4切れにしかならず、これじゃ足りないかなと思っていたのが、そんなことない。

ぎゅっと詰まっているので、4切れで十分お腹いっぱいだ。


餅に近づいたということか?


柿の葉寿司が4切れくらいのパックでよく新幹線の駅売店なんかで売っていて「少ないなあ」と思っていたが、あれはあれでちょうどいい量だったのか。

普通のご飯だったら2杯目を食べたいと思うところが、押し寿司もむしろこれで大満足という具合。

おじやも、押し寿司も、増減させた両者ともご飯1杯分で「お腹いっぱい」という同じ結果になったのは、発見だ。

そして、腹持ちもいい

おじやのときのように腹持ちも調べてみよう。

食後から、ぎゅっと胃にたまる感じがかなり続いた。これはかなりもつんじゃないか。

ふと「あ、お腹すいた」と思う例の瞬間が着たので時間をみると10:39。あら、おじやのときと変わらない?


腹時計は10:30

と、思ったのだがその後またすぐにお腹にたまっている感覚が戻ってきた。

私の場合、お腹がすいててもすいてなくても、10:30前後に一応お腹にお知らせがくる腹時計になってるのかもしれない。

結局、この日はお昼すぎまで胃に何かある感覚は続いた。

押し寿司のほうが消化に時間がかかるということだろうか。おじやや、普通のごはんに比べて押し寿司は腹持ちした(個人の感想です)。

ご飯を押したくて、力士の弁当作る

今回はタイトルを「1杯のご飯、食べるならおじやか押し寿司か」としたが、私の答えとしては圧倒的に押し寿司、であった。

いや、おじやはちゃんと美味しい出汁(鍋の残り汁とかね!)で作れば俄然美味しいものができるはずであって、今回は不利な戦いをさせてしまっただけだ。悪いのはおじやじゃないの、私なの! ということだけは、ちゃんと書いておこう。


後日、洋風おじやを作って食べたらちゃんとすごくおいしかった


ただ、なにしろ酢飯でもない押しただけのご飯が美味しいというのは事実で、驚きだった。

それで思い出したのが、いつかテレビで見た相撲部屋の食事だ。

親方が自らお弁当を作って弟子に持たせるというシーンだったと思うのだが、そのお弁当というのがすごかったのだ。

あふれんばかりのご飯をお弁当箱に山のように盛って蓋を閉め、浮いた蓋を全体重をかけて押すのである。

親方はぎゅうぎゅうと蓋を押していた。あれ、今回の押し寿司に近いことになってるんじゃないか。ということは、相当おいしいんじゃないか。

ということで、いつもお弁当箱に入れる倍の量のご飯(結果1合)を弁当箱に詰めようと思うのです。


結果用意したご飯は日本昔話のご飯みたいになった


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