デイリーポータルZロゴ
このサイトについて


ロマンの木曜日
 
夜のタクシープールめぐり

ひたすらに並ぶ

駅の下をくぐって反対側の出入口にやってくると、巨大ターミナル駅にしてはさして大きくないタクシープールに入るための行列が、果てしなく続いていました。広い道路のいちばん端に、にぎやかな電飾をまとったさまざまな色の車が消失点まで並んでいる。考えようによってはかなり異様な光景です。出発して行くタクシーと、列のいちばん後ろに並ぶタクシー。いったいどちらが多いのでしょうか。


このフレームに収まるまでにもきっと何十分も並んでいたはず(東京駅八重洲中央口前)

都内にもう一つある、新幹線が停まる駅に移動しました。ここもタクシープールはそれほど大きくありませんが、そこに入るためのタクシーが延々と行列を作っていました。いずれはこのタクシー1台1台に誰かしら客が乗るわけですが、高速道路を通ったりして遠くまで行く人もいれば、たったワンメーターで降りてしまう人もいるでしょう。客がどこまで行くかは乗せてみないと分からない。しかし乗せるためにはこの行列に並ばなくてはならない。果たして、その運命はこの時点で既に決まっているのでしょうか。

人生とは何か、を改めて考えさせられる光景のような気がします。


絶望的な列の長さにしては流れは早かった(品川駅高輪口前)

ここでも駅の反対側に赴くと、高架歩道の下にかっこいいタクシープールを発見!ここではドライバー同士が車から降りて談笑している姿を多く見かけました。当たり前だけど可笑しいのは、先頭が客を乗せて出て行くと、談笑していたドライバーたちが一斉に車に戻って1台分前進、ふたたび車を降りて談笑、という動きを繰り返していたこと。客商売とはいえ、待ち時間も長く本質的に孤独な仕事なのでしょうね。


あちこちでドライバーが立ち話をしている(品川駅港南口前)

この出入口は改装されたばかりで、タクシープールの付近もとても奇麗に整備されています。そのせいかどうか、タクシーもほかの場所に比べて整列の精度が高いような気がしました。


立ち話から一転、仕事モードに戻って前進(品川駅港南口前)

日常に現れるかっこいい景色

というわけで、たった11枚の画像ですがタクシープールの魅力に迫ってみました。たぶん、昼間は何てことない景色だけど、夜になると一変する「夜のお仕事」系(僕が初めてDPZに参加させてもらったときのクラブ活動)の景色だと思います。今回めぐってみて実感したのですが、3年経っても僕の視点はまったく変わっていないなあと思いました。

今後も、タクシープールはドライバーさんの迷惑にならない程度にめぐってみたいと思っています。「ここは!」というかっこいいプールをご存知の方いたら、ぜひ教えてください。

当初、記事の方針が決まらなくて「テールランプがかっこいい」にしようと思っていたけど、今思えば煮詰まりすぎだ

< もどる ▽この記事のトップへ  

 
 

 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ
個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.