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ちしきの金曜日
 
東京の古い海岸線とチルドコーヒー

半島を名乗るホテル発見

日比谷から銀座に向かって歩くと高級ホテル、ペニンシュラ東京があった。

ペニンシュラは英語で半島。日比谷入江の横の半島に立つにふさわしい名前である。

2007年にできたホテルだけど
むかしの地図で見るとまさにペニンシュラ(半島)

手がかりのない企画なのでつい嬉しくてこじつけを引っぱってしまった(ペニンシュラ東京と日比谷入江は関係ありません)。

 

1603年 銀座ができた

いまの東銀座、歌舞伎座の先が1603年ごろの海岸線である。日比谷入江をとりあえずこのあたりまで埋め立てたらしい。

海のかけらも見えないけど、400年前はここが海岸線
むかしの海岸線と現在地(濃い緑の線がいまの地図)
ざぶーん(想像)。

さっきの日比谷から歩いて15分ぐらいだった。けっこうな距離を埋め立てたことになる。すごいぞむかしの人。

1603年のコーヒーはスターバックスラテ。

チルドコーヒー飲み比べ企画も続いてます

・コーヒーの味が強い
・甘さ抑えめ
・飲んでしばらくしたら缶コーヒーのような後味はややあり

銀座の先は築地。築地の完成は銀座の約50年後である。

 

1659年 築地ができる

築地の成り立ちを調べると次のようなことが書いてある。

1. 火事で本願寺というお寺が焼ける
2. 幕府は立て直しの場所として海を指定
3. そこを埋め立てて築地できた

移転先として海を指定するというのがまるで一休さんに出てくるとんちの問題のようだ。ウイットで答えずに力ずくで埋め立てたのが築地。僕だったら意地悪されたと思ってあきらめると思う。だってかわりの土地が海だもん。

そうして海岸線がまた延びる。

ウェルカム 海だった築地
築地に入ると市場があるので急に海っぽくなる
これは海関係なくかっこいい自動販売機
築地本願寺。関東大震災でまた焼失して再建したのはインド風

海を指定されたお寺がまた再建されていまはインド風になっているのも力強い話である。

関係ないが僕の初めての職場は築地だったので見に行ったらビルごと、正確にはビルがあった区画ごとなくなっていた。 

築地のはじっこが1659年、約350年前の海岸線である。

350年前はここから先が海だった。向かいに見える月島・勝どきがなかった。 
1659年の海岸線と現在地(濃い緑の線がいまの地図)

これまでと違って水路があるのでここから先が海だったのが想像しやすい。

そして目的を見失いかけているがチルドコーヒー飲み比べだ。

マウントレーニア カフェラッテ ダブルエスプレッソ

・苦い。コーヒーの味だ
・苦みに気をとられて砂糖入っているのを忘れる
・でも後味すっきりで、うまいかも

 

寒さのあまりうっかり顔に

明治に入ってまた海岸線が遠くなる

明治に入ると築地の先に月島ができる。月島の完成は1894年ごろ。下町のイメージがあるが江戸時代はなかったのだ。お台場も100年たてば下町になるのかもしれない。

下町どころか再開発ででかいビルが多い
勝どきは10分ほどで横断して約100年前の海岸線に到着(対岸にある晴海ができるのは昭和に入ってから)
1894年の海岸。ずいぶん東京駅から離れました

コーヒーも飲みますよー

明治に突入したことを記念して変わったコーヒーを買ってみた(ここで明治のコーヒーを買わなかったことをものすごく悔やんでいる)。

高千穂牧場 カフェ・オ・レ

・甘くて昔のコーヒー牛乳みたいだ
・だがもっとあかぬけている
・すっきりしているし、コーヒーでございますよ〜みたいなとんがった感じもない

寒さとコーヒーでトイレの近さが普通ではなかったっす

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