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ちしきの金曜日
 
花粉症用のマスクをもっとスリムに


花粉症なので、毎年この時期は苦労している。

外に出る時はマスクが欠かせない。が、マスクをしてると眼鏡は曇るし、息苦しいしで鬱陶しいことの上ない。

が、ふと思った。
これ、口の部分って要らないんじゃないか?

T・斎藤



さすが21世紀

花粉症のこの時期、天気がいい日に外出するのは私にとって大気が汚染された惑星に降り立つようなものだ。宇宙服に身を包み、酸素ボンベを加えて外に出たいくらいだが、持ってないのでしかたなく眼鏡とマスクという頼りない装備で突入している。

が、これが実に鬱陶しい。
暑苦しい上に眼鏡が曇るのだ。

特に車を運転してる時に眼鏡が曇るのは致命傷なので、しかたなくマスクを取ってしまう。が、ある日、ふと思った。

これ、口の部分って要らないんじゃないか?と。

風邪を引いたときに使うマスクは喉を守るのが主目的なので、むしろ鼻の部分が要らないくらいだが、一方、花粉症は鼻をガードするのが目的。口で花粉を吸い込んだからといって花粉症が酷くなったという話は聞いたことがないから、口の部分はノーガードでも問題ないはずだ。

そう思って切ってみた。


とりあえず、口の部分を開けてみた。

使用感は上々。
マスクをしてる時にありがちな息苦しさや暑苦しさもないし、眼鏡も曇らない。すばらしい。

一方、ビジュアル的にはやや問題がある。
知り合いに見られたら言い訳せずにはいられないルックスだ。仮にビジネスの商談にこういう人がやって来たら、おそらく話の内容に集中できない効果を生むだろう。

ちなみに、この写真は子供たちにはなかなかウケがよく、
「絶対に笑うなよ。笑ったらダメだぞ。」
と言って普通のマスクをした写真を見せた後、パッと穴あきマスクの写真に切り替えるとバカウケする。

何度も何度も同じことを繰り返しさせられた。


「絶対笑ったらダメだぞ!」と、念を押してから見せると子供にバカウケ。 (上の画像をクリック)

よりスリムに

しかし、まだ無駄がある。
本当に隠したい部分は鼻の穴だけでいいはずだ。

女性の水着だって隠れてる部分が小さければ小さいほど良いとされているだろう (自分で言ってて不安)。なのでマスクも水着並みに小さくしてみよう。

適当にハサミでカットしていく。


うっかりかっこいいと思ってしまった。

鏡を見た瞬間、
「あ、かっこいいかも。」
と一瞬思った。

が、後からディスプレイ上で見て、これをかっこいいと思ったなんて、どうかしてたと思う。


さらにシェイプアップ。

本当に必要なのは鼻の穴の部分だけでいいが、これ以上切ると耳にひっかける部分がなくなってしまうのでここまでにした。

鼻以外の部分に透明なビニールや、メッシュ素材などを用いれば、もっとスタイリッシュなフォルムにできると思うが、私の工作技術ではとりあえずここまで。

まぁ、マスクとしてのポテンシャルを確かめるプロトタイプとしてはこれで充分であろう。


連続で見るとウルトラセブンの変身シーンみたいだぞ。
(画像クリックでジュワッ!)


新しい時代の幕開け

さっそく、外出する時に新しいマスクをつけてみた。


さっそく、新型マスクでドライブ。

おお!
かつてないくらいマスクが鼻にフィットする。
フィットし過ぎてむしろちょっと息苦しいくらいだ。
その分、花粉に対するディフェンス力はかなり期待できると思う。

もちろん、いくら呼吸してもまったく眼鏡が曇らない。
当然、顔が暑くなることもない。


かつてないくらい鼻の穴にフィット。

立体、3次元、3D。
マスク界は、顔の形状に合わせてフィット感を上げようと、その形をどんどん複雑にしてきた。しかし、私が開発したマスクは余計な部分を包まないから形がシンプル。従来のマスクが立体マスクなら、これは直線マスク。

3次元から1次元へ。花粉症対策マスクのパラダイムシフトと言っても過言ではないだろう。

すれ違った車を運転していた人が、従来型の眼鏡が曇るマスクをしているを見て、一瞬、旧時代の世界を見てるような錯覚を覚えた。私一人だけ、突然新しい世界に入ったのだ。


勝ち組?

そのままかみさんを職場まで迎えに行った。
が、そこで急に現実に引き戻された。
変態みたいだよ。
と言われたのだ。

そう言われてみると、たしかにどことなく変態っぽい。

理由は、
「パンティーを被っているように見える」
からのようだ。

うむ。マスクではなくパンティーだと思って写真を見直してみると、相当やばい人に見える。通報レベルだ。ホントに通報されなくてよかった。

鼻の穴をダイレクトに防ぐ競合商品

ビジュアル面はともかく、性能的にはあらゆる面において従来のマスクより良いことがわかった。ビジュアル面の問題はその気になればいくらでもパンティーに見えないように改善できるだろう。

というわけで、
「これで特許でも取るか!」
という気分になっていたのだが、ある日ふとネットで検索してみると、鼻の穴をダイレクトにガードするタイプのグッズが、既にいくつか売ってるというではないか。

な、なんと〜。

というわけで、さっそく購入。

花粉の侵入を防ぐフィルター?
イオンの力で?

次のページでは、
これら新手の花粉症対策アイテムと、従来型マスク、それと私の新型マスクとで、どれが有効かを使い比べてみます。


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