土手沿いをひたすら歩く 江戸川区のど真ん中を縦断する新中川。北で中川と合流するまでの土手沿いに遊歩道が設けられている。ここなら誘惑にさらされず、安心して歩くことができそうだ。

大きな地図で見る

食い物から逃れて川沿いへ

さあ歩け

川沿いはランニングや犬の散歩をする人でにぎわっていた。食という煩悩が存在しない世界だ。 欲望から切り離された世界でウォーキングマシーンと化した僕。食欲は静まったがなんせヒマなのがツライ。 なので周囲の風景に楽しみを見出すことにした。 枯れ木がかっこいい するとどうだろう、そのへんの枯れ木がかっこいいと思えてきたのだ。

「ドラゴン」と命名

まるで意思があるよう

エイリアン然としたその姿

命名「土偶」

「キシャー」

こういう彫刻見たことある

枯れ木がかっこいい。修行に無関心な俗世界の自分には到達できない境地の感覚だろう。あるいは腹が減りすぎておかしくなっているだけかもしれない。 そんなふうにヒマをやり過ごしながら土手沿いを歩くこと約2時間。江戸川区を抜け葛飾区に突入。疲労と空腹はまだ大丈夫だ。そして、枯れ木ブームもひと段落した。

青砥橋という大きな橋を渡り再び環七へ

文字にシズル感 中川との合流地点で土手が途切れるため、欲望の環七に再び戻ってきた。 環七は相変わらず誘惑が多い。忘れていた空腹が一気に襲ってくる。 温かい湯気が出ている料理やジョッキが水滴で濡れたビールなど、見る人の食欲をそそる写真を「シズル感がある」などと表現するが、腹が減りすぎて食べ物の文字にそのシズル感を覚えるようになってきた。

しゃぶしゃぶ

つけ麺

らーめん

危険である。足を止めたらすぐにでもスニッカーズに手を出しそうだ。

焼・肉・弁・当。なんと魅惑的な4文字か

しかも「お肉屋さんの」だと

チャーハンだけでも旨いのに「肉チャーハン」ときたか

こんなに食い物のことばっかり考えてる修行があるだろうか。坐禅だったら100回は棒で打たれてるだろう。

だが、なんとか耐えて都内は脱出

＜もどる

△この特集のトップへ

つぎへ＞