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はっけんの水曜日
 
「ぶっかけ!おかずラー油チョイ辛」を作った


いつ行っても売り切れのラー油。いつになったら買えますか。

3年前に「美味しいラー油を作ろう」という記事を書いたが、最近世間では具入りラー油が大層流行っているのだという。僕もラー油好きなのでこういう盛り上がりは嬉しい。

しかしスーパーに行くと肝心のラー油が全然売られていない。あまりに人気が出すぎて生産が追いついていないようだ。まさかラー油がここまでの人気商品になるとは。

食べてみたいけど売って無くて困ったので自分で作る事にしました。

松本 圭司



そう思ったのは、商品の棚にレシピが置いてあったから

桃屋の「辛そうで辛くない少し辛いラー油」は実は1月頃にスーパーに行ったら普通にたくさん売られていたのでその時に買った。でもS&Bの「ぶっかけ!おかずラー油チョイ辛」は。いつ行っても売り切れ状態だ。

僕が李錦記のラー油を推しても普通に買えたのに、ちょっとテレビで紹介されるとこの状態だ。やはりテレビは凄い。

そんなわけでスーパーに行くたびに棚をチェックしていたのだが、ある日そこにラー油ではなくて紙の束が置かれていた。ラー油のレシピだ。


すごい。ラー油がなければ作ればいいじゃない、という事だ。そうだよね、作ればいいよね、と思って家にない材料をその場で買って帰った。なんかスーパーの策にまんまとはまった感じもするが。

生産間に合わないから作ってくれ!という話だ。S&Bの文字が入っているので公式レシピなのかも知れない。でもネットで探しても見つからないので、出所は不明。

これがあれば品切れのラー油も自分で作って味わえる。なるほどね、と思って帰って作ることにした。うふふ、これでまた新しいラー油を味わえる。

名前が「手作り食べるラー油」であり「ぶっかけ!おかずラー油チョイ辛」じゃないのがやや気になるが。


今では妙なプレミアが付いてしまった桃屋のラー油もあるのです。

作る前に各種ラー油を味わってみたい

さて、実際に食べるラー油を作る前に家にある各種ラー油を食べ比べておきたい。それぞれどれがどういう味かを知っておくというのは大事なのです。


左から李錦記、桃ラー、自家製海老ラー油。それぞれがそれぞれに美味しそうです。

李錦記「具入り辣油」
初めて食べた具入りラー油。僕が知ったのは10年以上前なのでそれ以前から売ってるはず。辛くてしょっぱい。具は唐辛子が多いように感じる。味の方向としては高速ストレート。これをペペロンチーノに使ったりミートソースに掛けたりすると美味しいよ。一瓶250円程度。

桃屋「辛そうで辛くない少し辛いラー油」
辛くないのに一番赤いのはパプリカが入ってるから。李錦記のラー油よりもうま味が強化されている感じ。少し辛いという名前の通り辛さは抑えめ。液体の醤油じゃなくて粉末醤油を使っているからだろうが、具材はサクサクしている。甘みも感じ、確かにごはんに載せると美味しい。一瓶400円程度と、やや高め。

自家製海老ラー油
手前味噌で申し訳ないが、味では一番。ちょうおいしい。液体の醤油を使っているのでサクサク感は無いが甘みと辛みのバランスが絶妙で味が深い。干しエビをたっぷり使ってるし1年間熟成させているし、ほぼ具材なのでラー油って言うよりは醤に近い調味料になっていると思う。ノリで作ったものなのでレシピは不明。もう二度と同じ物は作れないと思う。

 

どれもそれぞれ美味しいよ

どれもそれぞれに美味しい。李錦記はやはり安定の美味しさと安さ。手に入りやすいのも魅力。桃屋の辣油は日本人向けにアレンジされているので人気があるのも判る。自作はどうしたって手間もコストも掛け放題なので美味しくて当たり前だ。

では、以上を踏まえて「手作り食べるラー油」を作ろう。


アーモンドは元にレシピではスライスアーモンドって書いてあったけどクラッシュタイプに変更。理由はない。

材料は下記の通り

レシピの紙にも書いてあるけど、僕が使った材料は下記の通り。パプリカは色づけのために使うだけなので入れてません。売り物じゃないから色とかどうでも良いし。

タマネギ 1/2個

スライスにんにく 10g
アーモンドダイス 5g
サラダオイル 大さじ3

ごま油 大さじ1
ラー油 小さじ1
豆板醤 5g
塩 3g
砂糖 2g

元にレシピでは小さじ1/3とか書いてあったけどわかりにくいので変えました。


タマネギを超粗みじんにします。

まずはフライドオニオンを作りましょう

まずはタマネギを薄切りにしてそれを4分割程度に切ります。超粗みじんって感じでしょうか。それをサラダオイルで揚げます。中火よりやや弱火くらいで焦がさないように揚げるのが大事です。サクサクになるまで揚げるには結構時間を要しますが、慌てず気長に揚げましょう。

僕は失敗してやや焦げてしまいました。タマネギって糖分が多いから焦げるんですよね。

スライスにんにくとアーモンドは量を量って粗めに砕いておきます。


フライドオニオンを作るときは弱火で気長に、焦がさないように注意。
ニンニクは市販のスライスにんにくを使うと楽です。

アーモンドとニンニクをサラダ油大さじ3で炒めます。ここでも焦がさないように注意!

ここでいきなり完成してしまいます

さて、フライドオニオンが出来たらそれは別にしておきまして、油も別にしておきます。フライパン(とかミルクパン)に新しく大さじ3のサラダ油を入れ、そこにアーモンドとニンニクを入れて弱火で炒めます。

こいつらは乾燥してて焦げやすいので注意しましょう。やや色が付いて来たらさっき作ったフライドオニオンを合わせて(赤くしたければここでパプリカも入れる)ちょっと炒めたら火を止めます。

あとはごま油、ラー油、豆板醤、塩、砂糖を入れて混ぜたら完成。おおよそ最初に載せた紙のレシピ通りに作れば問題ありません。大事なのはとにかく焦がさないことです。


フライドオニオンを作るの以外は結構あっという間に完成してしまいます。
李錦記のラー油の瓶にちょうど収まりました。意外に量があります。

ごはんに掛けてみました。

味ですが。

豆板醤とラー油を少し入れただけなので辛さはほとんど無い。むしろタマネギの甘みが強い。豆板醤が入っているので単にしょっぱいだけでなく、深みも感じられる。熟成なしでこの味ならなかなかだと思う。辛いのが好きな人は、豆板醤をやや多め、小さじ2か3くらい入れると良いと思います。

具材のサクサク感もあり、確かにおかずとして美味しい。ごはんに掛けるとそれだけ十分食べられる味。これは商品になったら売れるわ。でもって、売ってないなら作るしかないわ、と思いました。


最近作るのに凝ってる中華まんの具にも入れてみた。タマネギとか色んな美味しい風味が出て異常に美味い。おかずとしても美味しいですか、調味料としてもグッドです。

やっぱラー油は自分で作ればいいと思う

なくなったらまた作ろう。

「辛そうで辛くない少し辛いラー油」は作らないのか?と思った人もいると思うけど、当サイトライターの尾張さんが作ってるのでそちらを参考にしていただければと思います。桃屋の方は材料に粉末醤油ってのがあって普通はなかなか手に入らないと思うけど、あれは醤油味のインスタントラーメンのスープを使えば良いんじゃないかと思います。粉末醤油でしょ、あれ。

李錦記のラー油も桃屋のラー油もS&Bのラー油も、僕の謎レシピで作った海老ラー油も、どれも自分で作ってみるとスーパーの売り場をチェックしなくていいし美味しいしすぐ手に入るので、やっぱりラー油は自分で作ればいいじゃないか、と思いました。

売ってなければ自分で作ればいいじゃない。


 
 

 

 
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