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ひらめきの月曜日
 
270km走るマラソンはそれでも楽しい


名古屋から金沢まで走ったり歩いたり。

以前「112kmのマラソンはとても楽しい」という記事でウルトラマラソンの楽しさについて書きました。更にその2倍以上楽しいマラソンのイベントを連休中に走ってきたので今回はその様子をレポートします。

そのマラソンの名は「さくら道270kmウルトラ遠足(とおあし)」。名古屋をスタートして48時間の制限時間で金沢まで走るマラソンです。

馬場 吉成



こんなイベントです

太平洋と日本海を結ぶ名古屋から金沢までの道を桜街道にしようと、沿道に桜の苗木を植え続けた佐藤良二さんという方がいます。

小説やドラマにもなったことがあるのでご存知の方も多いでしょう。「さくら道270kmウルトラ遠足(とおあし)」は、その道を辿るマラソンイベントです。

佐藤良二さんについては、ネットで検索していただければ詳しく紹介されているページが幾つもあるのでここでは省略させていただきます。病に倒れ、47歳の生涯を終えた佐藤良二さんの植えた2000本余りの桜は今もコースの各所に残っています。


こちらがスタート地点のJR東海バス名古屋支店前にある1号桜。コース1本目の桜です。
記念碑も建っています。

実際に走るコースは以下のようになります。

JR東海バス株式会社前(名古屋)→一宮裁判所前→美濃市役所前→郡上八幡駅前→佐藤良二さん顕彰碑→ひるがの分水嶺→荘川桜→御母衣ダム→白川郷分岐→下梨(平村)→福光橋(福光町)→富山石川県境→金沢兼六園→金沢市内温泉施設(金沢ゆめのゆ)

地図で見るとこんな感じです。



より大きな地図で さくら道コース を表示

ほぼ国道沿いを走るコースで、一番高いところでは標高が900mぐらいになります。しかし、急激に登るような傾斜は無く、距離を除いて道そのものは比較的楽。と、走る前までは思っていました・・・

 

エントリーは250人。1週間で締め切り

今回のイベントには250人の人がエントリーしています。


スタートは朝7時。普段は乗降客がまばらと思われる駅に似たような格好の人が多数降りる。

2003年まで毎年開催されていたこのイベントは、今年7年ぶりに復活。昨年9月に募集があったのですが、1週間ほどで定員に達して締め切りとなりました。人気大会なのです。


これからおよそ2日間。寝ないで走ろうとする250名のマゾ集団。

年齢層は40代、50代が多く、最高齢は75歳。最年少は28歳。年齢層は高め。参加者の2割ぐらいが女性です。


中央のオレンジのウエアの方が最高齢の方。かなりいいペースで走っていました。

このような200kmを超えるウルトラマラソンは、国内でも幾つか開催されています。私も何度か走ったことのある、250kmを48時間で走る萩往還。320kmを56時間以内で走る関西夢街道スーパーRUN。

他にも、荒川河口から新潟までの520kmを走る川の道フットレース。1521kmを走る本州縦断・青森〜下関フットレースなんてのもあります。こちらは、ステージレースと言って、コースを幾つかに分けて何日も走る形で行われます。


後ろのトラックに走るのに必要のない荷物を預ける。金沢まで運んでもらえます。スタート前で凄く元気。

 

スタートは朝7時

この手の大会では、ゴールの時間を考慮して夕方6時スタートなんてことがあります。しかし、今回は朝7時スタート。2日後の朝7時までに金沢にゴールしなくてはいけません。


晴天のスタート。250名が一斉に金沢を目指します。

スタート時の気温は13、4度ぐらい。暑くもなく寒くもなく。天気予報では、日中の気温は20度、レース中の2日間は晴れとなっていました。天気は問題なし。と、この時点では思っていました・・・


1号桜を触っていざ金沢へ!

何はともあれ順調に名古屋をスタートしました。約2日間寝ないで走り続け金沢を目指します。48時間の楽しい時間の始まりです!

そして、これだけ長い距離を走るとなると、100kmの時よりも道中色々あったり、色々な物が見えたりするわけで。その辺りは後ほど詳しく。


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