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ひらめきの月曜日
 
反則技で変化球を投げる


 

スポーツの世界には禁じ手とされている行為がある。それを使うと能力以上のパフォーマンスを発揮できるが、競技の公平性は著しく損なわれる。いわゆる反則技というやつだ。

競技で使っちゃうとまずいが、個人的に試してみて能力以上のパフォーマンスを体感できるなら、それは楽しそうだ。

榎並 紀行



不正グローブでパンチ力を上げる

鍛えた体や磨いた技術を競うのがスポーツ競技のあるべき姿。反則技を使うなど言語道断である。でも、今回は競技じゃないのでかなりえげつない反則も使ってしまう。果たしてパフォーマンスは向上するのか。


まずやってきたのはゲームセンターのパンチ力測定マシンの前

実は高校時代はボクシング部に所属し、アマチュアの大会にも何度か出場したことがある。だが、高校3年間の戦績は2勝8敗という散々なもの。まあボクシングに必要な様々な要素が自分は劣っていたわけだけど、特にパンチ力がなかったのだ。

ちなみにこれがノーマル状態での数値。3回で合計約355kgw

その頃、試合に負ける度に脳裏をよぎった反則技の誘惑。特に魅力を感じていたのがこの反則技だ。

グローブの中にコインを握りこむ、という反則技

グローブの中で大量のコインを握りこむとパンチ力が上がる。当時流行していた漫画『ろくでなしBLUES』の中でも紹介されていたメジャーな反則技である。だが、反則のレベルとしてはかなり悪質で、ばれたら永久追放クラスの厳罰がくだることは間違いない。

当時はその罰が怖くてできなかった憧れの反則技。今ならいっさいの躊躇なく踏み込める。


うりゃ

しこたまコインを握りこんだ拳を思い切り打ちこむ。果たしてパンチ力は上がるのか?

上がった

反則パンチのほうは3回合計約386kgwなので、一応31kgw記録がのびた。のびたのだけれど1回平均10kgwアップという微妙なプラスアルファだ。リスクのわりにリターンが少ない反則技といえる。


300kgwくらいの数値をイメージしてました

不正投球で魔球を投げる

もうひとつ個人的に試してみたかった反則技が、野球の不正投球のひとつ「エメリーボール」だ。ボールにやすりや爪などで傷をつけて投げるという反則技で、傷で指が滑らなくなる分、激しい回転がかけられるようになり、大きく曲がるとかなんとか、そんなことだったと思う。これも、特に日本のプロ野球では厳しく糾弾される反則技のひとつである。


ということで早速

指をひっかける箇所にやすりをかける

不正ボールで変化球を投げてみる

この不正ボールで変化球を投げてみたら、魔球レベルのボールが投げられるんだろうか。ただ、問題は筆者に野球の経験がまったくないことだ。変化球はおろか、キャッチボールもろくにやったことがない。


ということでまずはテキストで投げ方を学ぶ

もとプロ野球選手が監修した『変化球完全マスター』。このテキストによれば、もっとも初歩的な変化球はカーブということなので、とりあえず魔球(不正ボール)でカーブを投げてみた。


カーブとかそういうこと以前にボールがまっすぐ投げられないという事実が判明した。まともに野球をやったことがない人の中でもけっこうひどいレベルだと思う。

なので、まずはボールをまっすぐ投げる練習から。魔球への道は遠く険しい。



1時間みっちり練習した結果、山なりのボールならまっすぐ投げられるようになってきた。


2番目の動画はテキスト通りにカーブの握りで投げてみたものだ。ちなみに投球フォームは往年のカーブの名手、江川卓投手を参考にしている。

だが、ボールはまったく曲がらず。なぜだろう。足りないものは肩を振るスピードか、手首のスナップか。それとも江川か。


いや、やすりが足りないんだ

そもそもテクニックの部分が足りてないのは百も承知。そこを不正でカバーできてこそ反則技の醍醐味がある。ということで、やすりの傷を2箇所に増やし、先ほどより深く入れる。

今度はキャッチャーを座らせて再度カーブを投げてみた。



おお、なんか曲がっているように見えなくもない。ナナメに曲がり落ちるカーブ。という感じがしないでもないではないか。

まあこの後2度とそれらしいボールは投げられなかったわけだけど、この1球に関してはカーブといって差支えない雰囲気が漂っていると思う。

反則技恐るべしです

というか自分はこんなしょんべんカーブが投げたかったんじゃなく魔球を投げようとしてたんじゃなかったっけ。イメージしていた理想のパフォーマンスからは程遠い結果に終わったが、もともとの実力が最底辺だから、プラスアルファもたかが知れているんだろう。

しかし、野球をはじめて1時間の人間がカーブを投げられたんだから反則技の効能は確かにあるといえそうです。


 
 

 

 
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