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はっけんの水曜日
 
寝台列車を「見送る」だけの旅

近いうち乗りたい列車の予習を兼ねて

帰宅する人々の波に逆らうことから始まる旅。ちょっとした優越感。なぜかこのときもその感覚を覚えながら、18時45分、13番ホームに戻ってみると、すでにいくばくかの人だかりができていた。19時03分「北斗星」の入線を待つ人々だ。

いつもの光景。カシオペアのときにはなかった人垣。
いつもは人だかりの後ろで遠慮しているが、今日は最前列に行ってみた(でも乗客ではない)。




ツアー引率の旗を持つ人…寝台列車ツアーの取りまとめ、大変そうだ。
入線。なんかもう車体に触ったりしてる。

ところで、自分は北斗星にも乗ったことがない。でも次こそは!と憧れてやまない列車だ。乗りたくて、あと食堂車に行きたくて、Nゲージまで買ってしまった(食堂車付きのもの)。その模型の車内をぐりぐり覗いたりしていたのだが、それがどうだというんだ。

今日はその憧れの列車を、ただ見送るだけなのだ。おおなんてことだ。

でも列車が入線してきたとき、なぜか「おお、これに乗るのか!」といたく感動して目頭が熱くなってしまった。本番では自分、どうなるかわからんな。


何もかも感動するから写真が多くなってしょうがない。
食堂車…窓にもっとへばりつきたかった。

列車のヘッドマークを背にして記念写真を撮る人々。自分も撮ってもらおうと思って、どうしようかちょっと躊躇したが2人組のおじさんに声をかけた。彼らも楽しそうに写真を撮り合っていたし。「すみません、シャッター押していただけますか?」

そのときのショット。乗らないけどいかにも乗る風を装って。
おじさん、ありがとう。でもまさか私が乗客じゃないとは思うまい…いやどうだろう。

長い時間列車は止まっていて、発車前の業務アナウンスが数分、いや数十秒置きくらいに頻繁に流れる。普通列車とは違う扱いなのがいっそう非日常を感じさせる。銀河鉄道999くらい、特別な感じだ。これを逃したらもう何年も列車来ないよ、というような。

そしてついに発車。999に置いていかれる異星人みたいな気持ちになった。


オイテカナイデー。
アア・・・イッテシマッタ・・・

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