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ちしきの金曜日
 
隣の部屋のおばあちゃんと仲良くする方法

巣鴨に手みやげを買いに行く

そんなとなりのおばあちゃんと交流するにはどうしたら良いか?とりあえず、なにか食べ物でも持っていって挨拶でもすれば良いんじゃないのかと思う。

できれば、その食べ物をきっかけに会話が弾むと良い。なのでおばあちゃんの好きそうな巣鴨に行って手みやげを物色することに決めた。


ここがおばあちゃんの原宿かー

「メリヤス」って日本史の教科書でしか見たことなかった
巣鴨はそば屋ばっかり。若者の街がラーメン屋ばっかりになるのと同じようなことなのだろうか

今日が平日だからだろうか。人自体があんまり多くない。おばあちゃんに特化した商店街、という感じはしなかった。

ただ、ここにいる年配の方々はみんなシャキっと我が物顔でストリートを闊歩しているように見える。
この辺が「おばあちゃんの原宿」たるゆえんなのだろう。そして、僕の部屋の隣のおばあちゃんもこういうところにくれば、強気に街を歩いたり豪快にそばをすすったりするのかな、などと思った。

 

 

余計なことばかりに目が行く

それにしても、何を買って行ったら良いのか全然解らない。まんじゅう?せんべい?そんなありきたりなものでいいのか。ただのおみやげでは困る。これをきっかけに話を弾ませなくちゃいけないんだぞ。


かといって「トマトまんじゅう」じゃちょっと狙い過ぎの感が否めない
「巣鴨で北海道」ってなんだ

「一度は飲んでみたい」「一度は飲ませてみたい」の対象が、カプチーノ。おばあちゃんにはカプチーノは珍しいのかしら…なんて思っていると、その下のセットメニューが驚異的なボリュームで(ハンバーグ、ナポリタン、ビーフシチュー、サラダ、コーヒー)全く老人向けではないことが解る

余計なものに一々感じ入って疲労しています

 

お煎餅で良いですか?


結局このお店で煎餅を買う。特に何かが目についたという訳ではないs

結局、なんだか解らないままにお煎餅を買ってしまった。

僕が隣のおばあちゃんについて知っていることは、前のページのことが全てだ(つまり、嗜好はよくわからない)。

なんだかよくわからない人に対して、よくわからないアプローチ方法を選ぶ。何一つ定ったところがないのでつらい。


そういえば、昔、女の子からこんな相談事を受けたことがある。

難しい人生の問題に対して「どういう占い使えば、私の悩みが解決すると思う?」って言われたのだ。ずいぶん泥沼みたいな質問だな、と思った。更に、僕は自分自身で、その女の子のことが好きかどうだかよくわからなかったので、うまくスタンスを決められず、一緒に泥沼のなかで足掻いているような回答しかできなかった。

まさか巣鴨に来て、あの時と似たような心境になるとは思わなかった。一体日常のどこに落とし穴が待ち構えているのか。どれだけ警戒してもしすぎるということはない。


こだわりはない…しかし泥沼

買った煎餅を家で見てみる。ああ、こんなのを買ったんだよな…

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