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ちしきの金曜日
 
米軍施設周辺ドライブ


グーグルマップってすごいな。 (大きな地図で見る)

米軍基地といえば沖縄が一番規模も大きいし数も集中してるが、それ以外にも米軍の施設はわりとあちこちにある。長崎は佐世保には米海軍の基地がある。

ある日、グーグルマップを眺めていたら「米軍石油貯蔵所」なる文字をみつけた。その近くには「弾薬集積所」などもある。

なるほど、こういった重要施設はあえて基地から少し離れたところに分散させることで一撃粉砕のリスクを回避しているんだな、などと納得する反面、
「こんな情報、グーグルマップで見られていいの?」
という疑問も湧いてくる。まぁ、グーグルが載せてるんだからたぶんいいのだろう(グーグルってアメリカの会社だし)。それにしても衛星写真の精細さには驚かされるが。

今回はその周辺を見に行こうと思う。
怒られない程度に、遠くから。

T・斎藤



まったりいこうぜー

米軍関係では苦い思い出がある。
以前、何も考えずに「わー、米軍基地だー」と言って外から写真を撮りまくっていたら、黒っぽい服の男に呼び止められ、身分証などを求められた上、デジカメで撮った写真の消去を命じられた。その人たちは、日本人が米軍と揉め事を起こさぬよう周辺を警備していた日本の自衛官だった (問題が起きてからだと面倒なのでその前段階で防ごうというもの)。

というわけなので、またうっかり近づいてあらぬ誤解を受けるのも、まったり系読み物サイトである当サイトに似つかわしくないので、あくまでも怪しまれない程度にゆるゆると周辺をドライブしたいと思う。


カーナビの地図にもしっかりと「米軍貯油所」と記載されている。

地図で見たら石油貯蔵施設の対岸が、距離も近く雰囲気的にも怒られなさそうな感じだったので、まずはそこをカーナビの目的地にセットした。

するとカーナビの地図にも堂々と「米軍貯油所」と記載されているではないか。あれ?わりと公然の施設なのだろうか。


ひょっとして米軍施設は灰色で色分けされてるとか?

グーグルマップ上で「米海軍弾薬集積所」と書かれていた部分は、カーナビ上では単に「米軍施設」となっていた。

そしてカーナビの地図では灰色で色分けされている。
ひょっとして灰色で色付けされたエリアはすべて米軍の施設なのか…?

と思ったら、中学校も灰色に色付けされていた。


単に領域を表す色のようだ。

というわけで、目的地を米軍貯油所のすぐ隣の横瀬浦にセットし、ドライブにでかけた。



みかんドーム

その日はなぜか、ものすごい濃霧だった。


行方不明になりそうな霧。

おしっこがしたくなったので、
どこかに立ち寄ろうと思ったら、近くに
「みかんドーム」
というのがあることがカーナビの地図でわかったので、そこで休憩することにした。


「スポーツガーデン」も気になるが。

霧の中に「みかんドーム」を発見。
映画だったら、やばいことが起きるみたいなムード。

霧のせいで、すべてが罠みたいに見える。

中に入るとたしかにドームだった。

みかんドームって何だろ?と思ったら、
要するにそれは道の駅だった。

道路標識には、ずっと
「道の駅さいかい ○km先」
と表記されていたのが、直前になっていきなり
「みかんドーム」
に名称が変わった。


いわゆる道の駅。

「みかんドーム」というだけあり、みかんを絞って生みかんジュースを作って飲める、というものもあった。

が、普通にコーヒーを購入。


おいしいコーヒーだった。


現代の秘密の場所

やがてほどなく、目的地としてセットした石油貯蔵所の対岸・横瀬浦に到着。


フェリー乗り場があった。その向こうに見える緑のこんもりとした山が石油貯蔵所のはずだ。

お、立ち入り禁止区域っぽくなってるぞ。
釣り人の姿などもない。

思った以上にそこは秘密の場所っぽいムードだった。
森にすっぽりと覆われていて、中がどうなっているかまったく見えない。

高台から見下ろせば何か見えるかもしれないと、近くの展望台にも登ってみた。が、まるでカモフラージュしてあるかのように何も見えなかった。


正面に見える半島が「米軍石油貯蔵所」、のはずだが森に覆われて何も見えない。

謎の老人

車を停めて、港周辺を散歩していたら
石碑が目にとまった。


史跡・南蛮船来航の地

石碑の横にある説明文などを何気なく読んでいると、
突然、ご老人が現れ、私に一枚の地図を差し出した!


「旅人よ。この地図を持って行きなさい。」
この地図の作者・山下雅俊さん。

まるでドラクエみたいな突然の展開に、
つい「謎の老人」とか書いてしまってごめんなさい。
このかたは、こちらの観光地図を作られた山下雅俊さん。カメラをぶら下げてキョロキョロしていた私に声をかけてくださった。

頂いた地図には、貯油所のこともしっかり載っていて、
「5万トン地下タンクが7基と1千トンタンクが3基ある」
とまで書いてある。

話を伺うと、監視カメラで50メートル内に近づく者を監視しているという。ここは元々旧日本海軍の貯油所だったところを、戦後米軍が継続使用したところなのだそうだ。

グーグルマップに載っていた弾薬庫についてもやはり旧日本海軍からの継続使用とのこと。山下さん作の地図には「避雷針がたくさん立てられた瓦葺きの平屋」とかなり詳細に書かれている。

佐世保湾は入り口が狭く中が広いということで明治に佐世保鎮守府が置かれ、軍港となった。その後旧日本海軍の時代を経て、戦後は米海軍と海上自衛隊になり、今のようになったという。

山下さんは大正生まれの88歳。佐世保港内を船で案内したりもされているという。佐世保の変化をずっと見てきた人から直接、こういった話を聞けたことはとてもラッキーだった。(それもアポなしで道を歩いていたらたまたま出会えたのだから)


十字架が立てられた島 (八ノ子島)。

また来よう

たまたま地図で見た米軍貯油所に近そう、ということで来てみたら、ここはかつて南蛮船が来港し一時の栄華を誇り、キリスト教布教の足掛かりにもなった場所だったことがわかった。

パッと見、どこにでもある田舎の港町という風情なのに、ポルトガルと書かれた玉があったり、宣教師の像が立っていたりするのだ。

ということで1ページにはとても収まらないので、また近々再訪したいと思う。

ポルトガルって書かれた玉があったり。

お昼に入った「船番所」という食べ放題の店が超よかった。

 
 

 

 
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