3年という月日は短いようで長いものだ。時はものの状態を刻々と変えていく。そりゃ雑草も刈られるし、神社の扉も取り外され、木々も伐採されるだろう。この世のどこであれ、時間と共に変化しないものなどありはしない。
でも、なぜだろう。以前とほんのちょっと違うだけなのに、そこが知っていた場所では無くなってしまうような、そんな寂しさを少し感じるのもまた事実。
いや、しかし、元は廃村として打ち捨てられ、荒廃していく運命であったこの集落。人の手が加えられ、住むに耐えうる空間へと変わって行くならば、それは願ってもいない事だろう。そういう意味では、歓迎すべき変化でもある。
温かい食事にありつけるという感動
さて、束の間の散歩を終えて囲炉裏に戻ると、既に食事の準備が整っていた。以前の私には成し得なかった、温かい食事も、風呂も、全てが完璧に用意されていた。
この熟練者の皆さんのスキルについて、私はただただ凄いとしか言っていないが、本当に凄いとしか思えなかったのだから、しょうがない。いやはや、凄い。 |