都県境のある駅

まずは秋津駅のある場所を地図で見ていただこう。

公式な駅の所在地は東京都東村山市秋津町ということになっているようだが、地図を拡大してゆくと都県境と市境があることがわかる。
…はずなのだが、Googleの地図はどういうわけか行政区画の線引きが曖昧というかいい加減というか、はっきりいって苦手だ。（たぶん測地系を変換する際の誤差なのかなと思うのですが、詳しい方がいたら教えてください）。
その点Yahoo!の地図は立派だ。ちゃんと正しく表示されている。

駅前にあった案内図もしっかりと境界線を（逆にこの場合は必要ないんじゃないかと思うのだが）表示していたので、これで説明するとこんな感じだ。

志村とジョージと武範で

東村山市といえば誰もがイメージする志村けんさんの出身地であり、所沢といえば所ジョージさんの出身地だ。
ついでに調べたら清瀬市は村野武範さんの出身地らしい。
ただ３市にまたがる駅というだけだとみなさんイメージが湧かないと思うので（僕はそれだけで大興奮なのだが）、この先はそれぞれのタレントさんを思い浮かべて読み進んで欲しい。

とくに何もないけれど

まずは駅の北口、埼玉県所沢市と東京都清瀬市が接している側を見てみよう。
とはいうものの、視界の中に境界線を感じさせるもの（鉄条網、警備兵など）は見あたらない。
そんな中でも目をこらして境目を探すと、道路脇の縁石の色が、県境付近でかわっていた。
きっと整備した時期の差によるものだろう。
そのすぐ近くの道路上に、丸い鋲のようなものが打ち込まれていた。
これも何かの目印ではないだろうか。

非常に地味ではあるが、そういう小さな変化を見つけるのが、境界線の楽しみ方である。

南口にははっきりと境界が

つづいて駅南口、東京都東村山市と同清瀬市が接しているところにやってきた。
南口は、すぐ近くにあるJR武蔵野線の新秋津駅との乗り換え口にもなっており、商店街があって北口よりも開けた印象がある。

上の写真の横断歩道がある先のあたりが市境である。
その付近に、道路の左右にわかれて下水のマンホールが並んでいた。
写真左手が東村山市のマンホール、右が清瀬市のである。
僕はこれを見つけて、大喜びで写真を撮っていたら、近くを通りかかったお巡りさんに「ここ、ちょうど境界なんですよね」と話しかけられた。
僕と同じく境界好きなのかと思ったが、もしかしたら「このマンホールの向こうで起きた事件は所轄外」とかいう単なる目印なんだろうか（東村山も清瀬も「東村山署」の管轄なのでたぶんそれは違う）。

東村山寄りが賑やか

南口は東村山側にも清瀬側にも商店街があるが、新秋津駅への改札外の乗り換えルートになっている東村山市の方が賑やかだ。

境界ゆえの問題も

南口の清瀬寄りに、再開発中とおぼしき建物と空き地があった。
その付近には、駅前に市境があることで、駅前の整備に支障がある旨の看板が立っていた。
確かに南口駅前は道も狭く建物も密集している。
でも、それが秋津駅の魅力だという気もする。