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フェティッシュの火曜日
 
独自のクリケットで遊ぶ


戸田バッドカルマズの練習試合

もう2ヶ月も前になるが、インドに行ってきた。インドで印象に残っているのは、クリケットというスポーツのあまりの人気っぷりだ。クリケットを通じてインドがひとつになっているといっても過言ではなさそうなくらいだった。

そこでおみやげに買ってきたのが、クリケットのバット。せっかく買ったので飾っておくだけではもったいない。一度はどうにか使ってみたい。といいつつも正式なルールはよく分からないし、人数と球場を用意するのが果てしなく難しそうだ。

そこで、現地で見てきた「草クリケット」を参考に、我々独自の土着のクリケットを楽しもうと思う。

藤原 浩一



インドのクリケット人気

クリケットというのは、イギリス発祥のボールをバットで打つ野球のようなスポーツだ。でも、そういう説明よりもまずはインドのクリケット熱について説明したい。


インド国内のクリケットチームのユニフォームが売られている

クリケットと言うと日本ではだいぶマイナーなスポーツだが、インドではそうではない。

インド国内の人が全員クリケットをするだろう、という試算に基づくと世界の競技人口はサッカーに次ぐ第2位だそうだ。

”インド国内の人が全員クリケットをするだろう”というところがミソだが、あながち間違いだといいきれないほどインドにはクリケットが溢れていた。


もちろんテレビ中継もしている
それをレストランの店員も(職場で)見てた

街を歩けばクリケット関連のものに必ず出くわす。

はじめのクリケットユニフォームもそうだが、スポーツ用品店を見れば、ショーウインドウに飾ってあるのは必ずクリケット用品だし、ファストフード店なんかでもクリケットの選手を広告に使ったり、クリケット関連のキャンペーンをやっていたりする。


20個間違いがあるらしい。ファストフード店のキャンペーン。

クリケット、やるのも人気

見るだけがクリケットではない。やってる人もいた。公園でやっている大人から、一通りの少ない裏道で子どもまで、インドの街を歩くとよく見かける光景のようだ。

サッカーや野球をやっている人はまったく見なかった。


日本人からしたら全然知らないスポーツを熱心にする人たち

インドではいたるところがクリケット場になっている、ということかもしれない。

僕たちが、デイリーポータルZの記事を書くために、撮影場所を確保していたら、もの珍しさから子どもたちが寄ってきた。彼らは一通り僕たちが何をしているかを物色し終えると、「さっさとどこかへ行け」というのであった。

そこは子どもたちのクリケット場だというのだ。ぼくはクリケットのせいで冷たくあしらわれた! と思った。


この後「ここは俺たちがクリケットする場所だから、お前ら帰れ」と言われる


そういえば、インドには馴れ馴れしくしてやがて紅茶を売ろうとする人がたくさんいるのだが(通称:五分間フレンド)、その人の一人とちょっと会話していてこんなことがあった。「日本ではどんなスポーツが人気があるんだ?」と聞かれて「サッカーと野球かな」と答えたら、野球が通じなかったのだ。

その人が知らなかっただけか、僕の英語が変だったか分からないが、僕が野球のバットを振るポーズをしたら「テニス?」と言われた。インドではクリケットが野球を侵食しきっているのかもしれない。


野球とは違う、こんなバットを使うスポーツ

以上が僕が知る限りの、インドにおけるクリケット人気の全てだ。

そんなこんなで「クリケットってすごく人気があるんだ!」と少し洗脳された僕はクリケットのバットを買って帰国したのであった。(しかし持ち帰る途中で重いしでかいしで、かなりうんざりするのであった。)


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