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ちしきの金曜日
 
松浦鉄道のビール列車に乗ってきた


 

ビール電車に乗りたい。

が、以前乗ってとにかく最高だった「長崎のビール電車」は人気が出過ぎてチケットが取れなくなってしまった。そこで、まだ乗ったことがない松浦鉄道のビール列車に乗ってみることにした。

うちから列車で片道2時間、往復4時間かけて行ってきました。

T・斎藤



ビール電車がものすごい人気 in 長崎

長崎では、ビール電車がものすごい人気を博している。
私も、以前記事に書いた時に乗って以来、あまりの楽しさに毎年乗ることにした。

が、あまりにも人気が高まり過ぎ、チケットが取れなくなってしまった。チケット発売初日は朝から電話をかけまくるもまったく繋がらず、夕方4時くらいにようやく繋がったと思ったら既に完売。そんなこんなで、私は2年続けてチケットが買えなかった。


長崎のビール電車は人気が高まり過ぎてもはや乗車が困難。

しかしビール電車は長崎の路面電車だけではない。
夏はあちこちの鉄道会社でやっている。

そのうちのひとつ、松浦鉄道でやってる「ビール列車」に乗ることにした。

 

松浦鉄道のビール列車は今年で最後

松浦鉄道とは長崎県北部を走る第3セクターの鉄道。通称MR (Matsuura Railway)。

長崎のビール電車(路面電車の方)のチケットが瞬殺なのに対し、こちらは電話をかけてみるとあっさりチケットが取れた。

やはり地理的な問題だろうか。私が電話したのはチケット発売から何日か経ってからだったが、まだまだ席に余裕があるという。そしてビール列車の運行は今年で最後となるそうだ(…!)。

というわけで、いきなり最初で最後のMRビール列車となった。


長崎から佐世保に向かう列車はシーサイドライナー。

2時間かけてスタート地点まで行ってそこから2時間

MRビール列車のスタート地点は佐世保駅。

佐世保というとなんとなく長崎(市)から近いようだが、意外と遠く、列車でおよそ2時間かかる。新幹線だったら東京から名古屋より遠くに行けてしまう。

ビール列車は18:13に出発し、約2時間かけて佐世保=佐々駅を往復する。で、そこからまた2時間かけて家に帰るので、要するに6時間列車に乗ってあいだの2時間はビールを飲む。そんな旅だ。


長崎=佐世保を結ぶJR大村線は
海岸線ギリギリのところを走るので眺めが素晴らしい。

出発

佐世保駅に着くと、そこには颯爽とビール列車がホームで待っていた。


これが松浦鉄道のビール列車だ。 (レトロン号)

さっそく窓口でお金を払う。が、
「ありがとうございました〜」
と言うだけで、乗車券もなければ領収証も何も渡されない。
「こ、これででいいんかい?!」
と思いながら乗り込んだ。

そう、このアバウトさこそ都会にはない田舎の醍醐味である。


車内の様子。

車内はこんな感じ。

提灯がかけれ、ビアガーデン感をアップ。
席は向かい合わせで、真ん中に大きなテーブルが取り付けられている。


【参考】 通常時は小さいテーブル。 (2007.12撮影)

運転席の横にはビアサーバー。
カラオケもある。
トイレもある。

なんて最高なんだ

列車が動き出す。
呼べばいくらでもビールを持ってきてくれる。

「かんぱ〜い!」
と、やり始めたらもう楽しくてどうしようもなくなった。


いや〜、やっぱり最高だわ!!

ビール列車なう!

角煮の謎

お弁当は2種類あり、
事前に角煮寿司か鯖寿司かを選ぶようになっている。

これがちょっとした物議を醸した。


鯖寿司弁当。
問題の角煮寿司弁当。

角煮寿司弁当をチョイスした人々から、
「角煮はどこ?」
という声が次々と上がったのだ。

というか、みんな角煮寿司ではなく角煮弁当だと思っていた。
私は「ひょっとして角煮ではなく角寿司の間違いだったのかな?」と思ったら、角寿司の中に角煮が隠されていた。


中に角煮が隠れていた。

とにかく景色を見るのを忘れてしまう

佐世保駅を出発してまもなく、駅と駅の間隔が日本一短い区間を通過。が、話に夢中になってしまっていて、通過後にそれに気づいた。もちろん写真も撮ってない。

「ま、帰りも同じ所を通るからその時撮ればいいや。」
と思ってたら、帰りも話に夢中になり忘れる。

大学駅というところで川を渡るのも見どころのひとつだと思っていたが、ここも通過後に通過したことに気づいた。


【参考】 大学駅近くで川を渡るシーン。 (2007.12撮影)

とにかく車窓を見るのを忘れた。

これだったら普通に居酒屋で飲んでても同じではないか?
という考えが一瞬脳裏をよぎったが、
「いや、やっぱり動いてないとダメよ。見てなくても車窓が流れてることが大事なのよ。」
と同席の人が力強く語っていたのには私も同感だ。
理由はわからないが。

佐々駅で折り返し

見どころを次々と見落としているうちに、
列車はあっという間に折り返し地点の佐々駅に到着。
ここで38分停車する。



佐々駅。(19:08)

38分の停車時間はさすがにやや長い。

私はちょうど弁当を食べ終えていたので、外につまみを買いにでかけ戻ってくるとちょうどいい頃合いだった。

停車中も車内でビールは飲めるので、多くの人はそのまま飲み続けていた。


7時過ぎてても空が明るいのは九州ではデフォルトです。 (19:28)

後半はカオス

後半はほとんどカオスだった。
隣の女性ばかりのグループが「独身男性はおらんと?」と聞いてきたので独身の友人を差し出したらすごい勢いで拉致され、その様子を傍観したり…。


拉致されていく友人。

備え付けのカラオケ機が稼働し、
腕に覚えのある人たちが熱唱し始めたり…。


カラオケ大会の様相。

こうなってくるともうビール列車のレポというか、ただの飲み会のレポと言った方が適切だが、まぁこんな感じでした。

ビール+列車にハズレなし

というわけで、車窓からの景色をまったく撮り忘れてしまうほど、楽しく2時間はあっという間だった。

もっと長い距離走ってくれたらいいのに、と思った。所用時間は長ければ長いほどよい。しかし目的地はわりとどうでもいい。お、これは内田百關謳カの「阿房列車」の理念に近いぞ。

宴の後。

が、しかしこんな楽しいビール列車も(松浦鉄道では)今年で最後という。やっぱり地理的に不利な部分が大きいのだろうか?それともあまり周知されてないのだろうか?

9/11まではやっているので、この記事を読んで行く ⇒ 少しでも乗客増える ⇒ 「やっぱり来年も継続しようか?」みたいな流れになることを願いつつレポートを終えます。やっぱり子孫にはビ電(ビ列)を残したいし。。

参考リンク:
松浦鉄道のビール列車 (松浦鉄道


 
 

 

 
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