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はっけんの水曜日
 
ハンザキ祭りでハンザキ山車をひっぱってきた

まだハンザキは出ません

どうも街に祭りの匂いがしないのだ。早く着き過ぎたせいだろうか。

そういえば、移動にかかりきりだったのでまだ祭りの由来を書いてなかった。「はんざき祭り」って、皆さんいったい何のことやら、だろう。

ハンザキはこのあたりの清冽な川に生息している。昔ある若者が、村人を襲っていたオオハンザキを退治したが、その後、その若者の一家や村人に祟りがあり、ハンザキの霊を鎮めるために祠(鯢大明神)を立てた。その故事にちなんで、毎年この時期に祭りが行われるようになったということじゃ。おしまい。


「第49回」の祭りポスター。来年は50年目か!

いったん荷物を預けに宿へ向かった。宿のおかみに「このお祭り、どこから来る人が多いんですか」と訪ねたら、県内からが主で、後は大阪とかかしらねえ、と言っていた。お盆で帰ってくる、この辺の人の親戚とかかしら、とも言っていた。東京から来たと言うと「まあ、がっかりしないでくださいね」とも笑った。さすがに不安が増してきた。

山の中とはいえ、日差しは強い。高い陽に焼かれながら、宿のチェックイン時間まで街を見て回る。はんざき祭りの街だ、何かハンザキにまつわる物を探しに行こう、と自分を鼓舞する。

すっかり「はんざき祭り」のことしか頭になかったが、ここ湯原温泉は「全国露天風呂番付」の西の横綱なのだ。と、観光パンフレットに書いてあった。


川の上流には湯原ダム。その手前にはでかい露天風呂がある。

川ってやっぱりいいよね。
温泉街メインストリート。あれ?祭りは?

事前の調べでは、祭り本番は今日8日だが、前日の7日にも前夜祭があったはずだ。前夜祭は主に子供向けのイベント中心で、ハンザキ色が強いわけではないようだ。祭りの余韻は感じられない。街は通常運転という雰囲気。

それでも、広報カーが街を時折回っていたり、広場には設営中のステージがあったりして、静かな中にもヒタヒタと、ハンザキの影が忍び寄っているように(勝手に)感じられる。


「今年から新たな試みとして、ユーストリームによる中継を・・・」と告知していたので「ほう!」と思った。
とりあえず昼、喫茶店に逃げ込む。懐かしい感じのオムライス。なぜか皿の片側に寄っている。

 

未だ耳慣れない「ハ・ン・ザ・キ」

とはいえ、山車が出るのは18時。今は12時。祭りのヤマ場まではまだまだ時間がある。遠くに行く足はない。高い陽に焼かれつつ、歩いて街を見て回るか。はんざき祭りの街だ、何かハンザキにまつわる物を探しに行こう。って前にも書いた。暑さで頭がループ中。

一見どこにでもありそうな街角に「はんざき」の姿が、文字が躍るのを見るたび、きゅうーっと愛しいのと同時にどうにも奇妙な気分にさせられる。


のぼりにハンちゃんが!
「はんざき」以外は普通の看板。

ほら、だって「はんざき」ですよ。
「はんざきや」にもぐっとくる。

湯原の案内板にも、カジカガエルとともに。
きゅうーっ(心の音)。

ところで、温泉施設の土産物屋も覗いてみたが、意外にもハンザキ関係のグッズはほとんど見あたらなかった。ぬいぐるみと手ぬぐいくらいか。あるもの全部買うくらいの覚悟でいたが、ちょっと拍子抜け。街にもハンザキの姿は、期待したほどは見当たらなかった。

が、兵庫のNPO法人「日本ハンザキ研究所」が出張していて、詳しくハンザキの生態について、町行く人に熱心に説明していたのはよかった。祭り自体は、それほどハンザキそのものの生態についてはクローズアップしていない印象である。


けっこう盛況だった。説明はすごくわかりやすかった。今自分はハンザキに関してけっこう長く会話できる自信がある。
ここではグッズ多数売っていた。ハンザキのつぶつぶを表現した紅茶クッキーなど…。

いずれこちらにも取材させていただきたい、それはいいとして、なかなかハンザキ本人が出てきませんね。でも次のページでやっと出ますよ。本物も作り物も。

あっ!あのお姿は…。

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