子供の頃、よく折り紙を折って遊んだ。母が折り方を教えてくれたのだ。
それだけだと普通のいい話だろうが、そのことをよく覚えているのは、妙な違和感の記憶とセットだからだと思う。折っている紙が正規のおりがみではなく、チラシを正方形に切ったものだったのだ。
特売の肉や牛乳が載っている紙で作る折り紙。折り上がった作品も、なんとなくせつなさ漂うものだった。
しかし考えてみれば、おりがみ以外の紙で折り紙をつくると、妙な雰囲気が出たり、意外とかっこよくなったりすることもあるのではないだろうか。幼少時の違和感を逆手に取って、やってみました。
(小野法師丸) |