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はっけんの水曜日
 
かっこいいヒゲ18

口ヒゲ(ムスタッシュ)


まずは、鼻の下にふわさとヒゲをたくわえる「口ヒゲ(ムスタッシュ)」から。

やはりヒゲのおしゃれといえば口ヒゲ、というイメージは強いですが、ちょこっと生やすだけでかなり印象が変わってきてしまう、非常にセンスを問われるヒゲともいえるでしょう。


スクエアムスタッシュ

これが野面の状態ですが……

このように黒ガムテを切り取ってペタリと貼り付ければ

ほい、スクエアムスタッシュ

鼻の幅くらいにヒゲを刈り込んだ、「スクエアムスタッシュ」「スコッチ」などと呼ばれるこのヒゲ、いわゆる“ちょびヒゲ”ってヤツですね。ヒトラーやチャップリン、そしてカトちゃんがハゲヅラつけた時のヒゲとしてお馴染みでしょう。

波平さんやバカボンのパパもこのタイプのヒゲですかねぇ。……アレはちょっと鼻毛っぽくもありますが。

さてこのちょびヒゲ、ヒトラーがしていたくらいですから、もともとは権威を示すヒゲの一種だったと思んでしょうけど……鼻の下にワンポイントを入れるだけで、一瞬にしてあふれ出すこのマヌケ感はどうでしょう。

しかし、明らかにおかしなヒゲなのに、なぜか妙にしっくりくるんですよね。実際にこんなヒゲした人は見たことはないですが、教科書に登場する歴史上の人物の顔に落書きする時、とりあえずちょびヒゲ書いとく的な感じで、意外と見慣れているからかもしれませんね。

とはいえ、このヒゲを実際にやるのはかなりハイレベルなセンスを要することでしょう。どんな服を合わせればいいのやら。

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ボックスカー

なんか、おっさん感が増すヒゲです

つづいて、「スクエアムスタッシュ」を横にググーッと広げた感じの、焼き海苔をペタリと貼り付けた的なヒゲは「ボックスカー」。

ファミリー層に人気のワンボックスカーとなにか関係があるのかなーと思いきや、列車やトロッコにくっつける貨車のことを「ボックスカー」と呼ぶとのことで、そこからきている見たいですね。そういわれれば確かに貨車っぽい!

ところで、通常は人の顔を見る時、視線の中心は目に向かうと思いますが、口ヒゲをつけると視線の重心がちょこっとズレて、目とヒゲの中間地点、鼻あたりになるような気がします。

ボクの場合、アホでかい鼻に視線が集まってしまうのはあまりよろしくないような気が……。

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ストレート

喫茶店のマスターといった風貌に

コレは、最も一般的な口ヒゲとされる「ストレート」。ヒゲの形を特にいじくらず、素直に伸ばした感じのヒゲということでしょうか。写真の例は、ヒゲが左右に分かれた「ストレートパート」というヒゲのようです。

普通、口ヒゲを伸ばしている人って大体こんな形ですよね。谷村新司さんや堀内孝雄さんもこのタイプのヒゲですね。……別に「アリスのメンバーがしているヒゲ」という意味じゃないですよ。

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メキシカン

ああっ、うさんくさいマイ・フェイス

「ストレート」の先端を伸ばして、下にぐいっと曲げると「メキシカン」というヒゲ型になります。

あー、確かにメキシコ人っぽい! ロバート・ロドリゲス監督の映画に出てくる悪役が、よくこんなヒゲをしてますよね。

そしてこのヒゲ、ボクの顔にも妙にハマッてます。あんまり違和感ないなー……。夏場、日焼けして半袖短パンで歩いていると、東南アジア系の人っぽく見られることが多いんですが、このヒゲを生やすと南米感がグンと増しますね。

別にどっちに間違われても、特に嬉しくはありませんが。

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エンジェルコンチネンタル

なんだか、我ながらムカつくヒゲです

逆に「ストレート」を上に向かってグイッと曲げると「エンゼルコンチネンタル」というヒゲになります。

ヒゲの向きを逆さまにしただけで、南米の荒くれ者的な顔が、成金キザ野郎っぽい顔に。そういえば『おそ松くん』に出てくるイヤミもこんな感じのヒゲだったハズ。

それにしてもこのヒゲ、天使の羽っぽい形をしているからでしょうか「エンゼルコンチネンタル」なんて、名前までキザっぽいです。


コールマン

こんなヒゲをした人はあまり信用しない方がよろしいかと

鋭い直角三角形をふたつ転がした感じのヒゲ、コレは「コールマン」と呼ばれています。

サイレント時代からトーキー初期にかけて活躍したイギリスの俳優ロナルド・コールマンのヒゲが由来となっているのですが、なんちゅうか……すごく詐欺師っぽい顔になりますね。

もちろん、ロナルド・コールマンが詐欺師の役をやっていたという話ではないですよ。ダンディかつ甘〜い表情で女性の心をガッチリつかむ、カッコイイ役者さんだったようです。……あ、結婚詐欺師っぽいんだ、このヒゲ。

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フー・マンチュー

欧米の人たちの、東洋人に対する偏見丸出しなヒゲ

ドジョウ的なヒゲをググーッと伸ばしてあごの下まで垂れ下げた「フー・マンチュー」。

イギリスの作家サックス・ローマーが生み出した架空の悪人フー・マンチュー博士のヒゲに由来しているそうです。

ま、確かに非常に特徴的なヒゲをしているので「フー・マンチュー型」と名付けられちゃうのも納得です。

ちなみにこのフー・マンチュー博士、残忍かつ狡猾な性格で、毒蛇や毒虫を利用した暗殺術を好んでいるとか。イヤだなぁ、そんな人。暗殺方法もなんかセコイし……。

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カイゼル

威厳ある笑みを浮かべようとしたのに、ガムテで顔が引きつって微妙な表情に

左右を上に跳ね上げさせた、威厳あるヒゲNo.1間違いナシの「カイゼル」。

もともとドイツ帝国皇帝・プロイセン王のヴィルヘルム2世がこんなヒゲをしていたそうで、名前もドイツ語で「皇帝」を意味する「Kaiser」から取られているだけあって、威風堂々とした王者のヒゲ感満点です。

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ちなみに、形が二輪車のハンドルに似ているということから「ハンドルバー」と呼ばれることもあるらしいんですが、“皇帝”ならすさまじく威厳を感じますが“ハンドルバー”じゃ威厳もクソもあったもんじゃありませんね。

ところで、スーパーマリオのマリオやルイージもこのタイプのヒゲをしているので、デイリーポータルZにおけるザ・ヒゲ男・宮城くんのヒゲも「カイゼル」だと思い込んでたんですが。

……なんか違いますね。「カイゼル」にふさわしい威厳は皆無。なんかもっと別の薄ら汚いただのヒゲのような気がします。


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