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ひらめきの月曜日
 
同僚にささげるパフォーマンス書道


巷で話題のパフォーマンス書道

書道といえば和の心。それがいま、すごいことになっているらしい。

そのすごいことになっている新しい書道は「パフォーマンス書道」と呼ばれ、畳の上で厳かに字をしたためる従来のそれとはまるで違うダイナミックなものだとか。

書道=文化系のイメージを根本から揺るがすパフォーマンス書道に僕も挑戦してみた。

そして、お世話になったあの人に「感謝」の2文字を送りたい。

榎並 紀行



お世話になった同僚への不義理

話は変わるが先日、会社の同僚が退職した。5年半をともに過ごした元同僚。年齢も近く、会社に心を割って話せる社員が少ない僕にとっては貴重な「戦友」でもあった。

そんな元同僚の送別会の席もたけなわになったころ、社員数名から感謝の意を込めたプレゼントが手渡されたらしい(ぼくは席を外していて、それを後日知った)。恥ずかしながらプレゼントを失念し、手ぶらで参加してしまった僕。自身の社会人力の無さを痛感したものだ。


お世話になった同僚にはプレゼントくらい贈るのが当然のマナーだったと思う。わりと本気で後悔

あれから数週間が経つが、今ごろ元同僚がどこで何をしているのか僕には知る由もない。まったく音沙汰がないからだ。プレゼントのことを怒っているのかもしれない。そんな元同僚の溜飲を下げ、改めて感謝の思いを伝えるため思いついたのがパフォーマンス書道だ。派手なパフォーマンスとともに贈る言葉で思いを伝えたい。

 

武田双雲でおなじみのアレ

いまや「パフォーマンス書道」で検索すると、様々なスタイルのパフォーマンス書道が出てくる。半紙ではなく畳一畳分以上はあろうかという巨大な紙に、これまた巨大な筆で豪快に文字を書きつけていくのが大きな特徴だ。

もっとも有名なのは書道家の武田双雲氏。よくテレビでパフォーマンス書道を披露している。また、最近では「書道パフォーマンス甲子園」の名で全国大会が催されるほどの盛り上がりだという。

ところで、僕は以前そんな武田双雲氏に顔が似ていると言われたことがある。気になって画像検索してみたら確かに似ていた。


武田双雲似の筆者
そんなパフォーマンス書道やるために公園へ来た

そんな(一方的な)因縁もあり、かねてよりパフォーマンス書道には興味を持っていた。それを抜きにしても、思いのままに書を真っ白い紙にぶつけるパフォーマンス書道は単純に楽しそうであると思う。


というわけで、いざ

ちなみにパフォーマンス書道をやるためにはでかい筆が必要なわけだが、ちゃんとした書道のでかい筆はけっこう高いので僕が持っている筆はこいつ。


おなじみクイックルワイパー

弘法筆をえらばずとはこのこと。いざ。


まずは墨をたっぷりつけて
思いをクイックルワイパーに込めて書く

意外に書き心地もクイックル
止めはしっかり、跳ねは力強く

「感」
おっとっと

したためたのは「感謝」の二文字。元同僚への思いを込めた

ご覧の通り僕はあまり字がうまくない(書道家として致命的)。

僕の作品をチラ見する通行人がもれなく「そんな上手くねえな」って顔をするのは腹立たしいが、こういうパフォーマンスはふつう字がうまい人がやるものだから当然の反応ともいえる。顔が双雲であることも、ハードルを上げている要因かもしれない。

それはさておき、書道パフォーマンス自体はとても気持ちよく楽しいです。

軽快なリズムに乗せて

「書道パフォーマンス甲子園」のような大会では、軽快なバックミュージックに乗せてテンポよく筆を動かし、その動きそのものも評価基準になるという。

 

「書道パフォーマンス甲子園」の公式サイトには、女子高生がイマドキのアップテンポな音楽にのせて、とんだりはねたりしながら楽しそうにパフォーマンスをする動画がアップされている。とてもキラキラした動画だ。「青春は取り返しがつかない」。そんな現実を突きつけられるようで、おじさんには若干せつない動画でもある。

僕も音楽に乗せてやってみよう。


ごきげんなナンバーにのせて
ソウルを込める

ふんふん〜♪
Body&Soul〜♪

より下手になった気もする

SPEEDのおかげでテンポはよくなったが、字が下手問題は解決されず。より下手になった感すらある。

何よりこんな下手な字で、感謝がちゃんと伝わるか不安だ。ふざけていると思われたら、元同僚をますます怒らせてしまうかもしれない。


そこで考えたのが、ひげで書くというアプローチ
自慢のひげに墨をつける

ぬちゃあ

以前、尻でしたためる書道家がいたが、ひげで書く書道家はまだいないと思う。つまり僕が第一人者であり宗家だ。


いざ
筆圧はイマイチ

あと、書き順がよく分からなくなるのが難点
土下座の練習みたいだが、書道です

意外と疲れるひげ書道
…さて、どうなった

字が下手ならパフォーマンスの部分でお茶を濁そうと思ったが、ひげは思ったより筆向きじゃなかった。

でもソウルはあの子に伝わったと信じたい。

Kちゃん、5年半おつかれさま

外でパフォーマンスする以上、集まってくれた観衆にある程度のクオリティを期待されるのは当然だろう。こちらを気にしてくれるギャラリーもいたのに、出来上がった字を見てがっかりさせてしまうのがとても申し訳なかった。

同時に浮かぶのはPC越しに同じくがっかりしている元同僚の顔。そんな焦りから、ひげでしたためた僕のBody&Soulは元同僚に届いただろうか。


 
 

 

 
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