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フェティッシュの火曜日
 
ヨーカドーV.S.ジャスコ in 大和鶴間


イトーヨーカドー(左)V.Sジャスコ(右)

世の中には「ライバル」として並び称されるモノが数多くあるが、大型スーパーマーケットのイトーヨーカドーとジャスコもそれにあたるかと思う。

そんな両者のライバル関係を象徴するような場所が神奈川県にあるというので見に行ってみた。

榎並 紀行



「ん?」と思った人に説明します

ヨーカドーとジャスコ。まずはこの両者のライバル関係について軽く説明したい。

北から南まで全国展開するジャスコ(イオン ※以下、ジャスコで統一)と、関東を中心に約180店舗を展開するヨーカドー。二大小売りグループとして比較されることが多く、売上高も常に拮抗。プライベートブランド戦略や、郊外型の大型ショッピングモール展開など、激しく火花を散らす。また、ジャスコで働く我が兄もヨーカドーを何かと意識している。

まさにスーパー界の龍虎といえる両者。そんな宿敵同士が並び立つ、問題の現場は神奈川県の大和市にある。



大きな地図で見る
問題の現場

2001年にオープンした大和オークシティ。ご覧のようにヨーカドーとジャスコを核とするイオンのショッピングモールが道路を挟んで対峙している。敷地面積、建物のサイズはほぼ同じで、シンメトリー。

ライバル同士がリアル店舗で火花を散らすここはスーパーマーケット界の川中島と、ぼくが心の中で呼んでいる場所だ。


イトーヨーカドー大和鶴間店
に隣接するジャスコ大和鶴間店(イオンモール大和)

今回そんな合戦の地を初めて訪れた。さぞかし激しくドンパチやってんじゃないかと予想していたが、じっさいにはどうなんだろう。


駐車場はともに満車で互角

真ん中には両者を分断する道路がある
でも、その上はデッキでつながれ、互いの行き来はラク

左ヨーカドー、右ジャスコの中間地点

互いをつなぐデッキが握手を交わしているようでもあり、意外と友好的にみえる両者。外観を見渡すかぎり火花を散らしている感じはとくにない。

 

店内を見比べる

では、店内の様子に違いは見られるだろうか。

※ここから内部の様子を見比べていきますが、以下全て左がヨーカドーで右がジャスコです。


イオン店内から望むヨーカドー

ヨーカドーはキャッシュバックキャンペーン中だった
かと思えばジャスコでも1日遅れでセールを実施

フードコート対決。こちらはヨーカドー
対してジャスコ。規模・店舗数ともほぼ同じ

どちら側にも1階にスーパーがあるほか、メンズ、レディス、キッズ用品店、ゲームセンター、フードコートを備える構成はほぼいっしょ。テナントのラインナップにもさほどの違いはみられない。

ただ、ハロウィンに対する姿勢には温度差がみられる。


もうしわけ程度のハロウィン(ヨーカドー)
対して大々的にハロウィンブースを設置するジャスコ

さらに大きく違うのは店内の雰囲気だ。


落ち着いたトーンでまとめられたフロア図(ヨーカドー)
一転ファンシーな世界観のフロア図(ジャスコ)

どこかレトロな風合い(ヨーカドー)
すっきりシンプルな印象(ジャスコ)

日本語で分かりやすく表示(ヨーカドー)
英語でおしゃれに表示(ジャスコ)

フロア図のデザインや案内板の表記などヨーカドーは古きよき日本のスーパーマーケットという印象。対してジャスコはどことなくファンシーな装い。もしかしたらヨーカードーの方はターゲットの年齢層が少し高めに設定されているのかもしれない。

だが、お客さんの数自体は変わらずどちらもにぎわっていた。

 

マネキンのテンションがぜんぜん違う

そんな両者のテンションの違いをもっともよく表しているのがマネキンだった。


クールにキメるヨーカドーマネキン
対してファンキーなジャスコマネキン

ヨーカドーマネキンは基本のっぺらぼうなのに
ジャスコマネキンは基本ハーフ顔だ

パパの休日おしゃれコーディネート(ヨーカドー)
コーディネートより手描きの顔に目を奪われる(ジャスコ)

女の子マネキン対決。ギャル路線のヨーカドー
対してアイドル路線なジャスコマネキン

なかでも、もっとも違いが顕著に表れていたのは女の子のマネキン。ヨーカドーはギャルで、ジャスコはアイドル。マネキンの印象から読み取っただけの勝手なイメージであるが、なんとなく納得できてしまうのは僕だけだろうか。


化粧が濃い

 

値札カードのコメントに違いはみられるか

両スーパーとも値札カードに商品の説明コメントを寄せている。同じような商品であっても、両者のコメントには微妙な違いがあったりするのだ。

そこで、様々な商品の値札カードをチェックし、どちらのコメントにぐっと来るか判定してみようと思う。

※文字が読みづらいので写真の下に各コメントを記載します


「粗挽きスパイスのさわやかな香りと炒め玉ねぎのコクがある、欧風ビーフカレーです」(ヨーカドー)
「香味野菜を炒めて煮込んだスープの旨みに炒め玉ねぎのコクを加えた、まろやかで深みのある味わいです」(ジャスコ)

「トマトの旨みがとけこんだ香り豊かなハヤシライスソースです」(ヨーカドー)
「牛肉と玉ねぎをデミグラスソースで煮込みました」(ジャスコ)

「素材の風味豊かなかつお節・海苔・ごまを使用したカルシウム豊富なふりかけです」(ヨーカドー)
「さけをベースに、ごま・鰹節・わかめを加えました」(ジャスコ)

カレーはジャスコのほうが味に対する言及が細かく、うまそうな印象を受ける。ハヤシソースは引き分け。ふりかけは「カルシウムが豊富」と栄養面もアピールしている点でヨーカドーに軍配。

と勝手に優劣をつけているが「大差ない」というのが正直なところ。それでもあえて違いをいえば、ヨーカドーはやや健康に配慮したフレーズが多く、ジャスコは味をアピールするものが多く見受けられた。


「色・味・香りをバランス良く仕上げたしょうゆであり、つけ・かけ用はもちろん、調理用にもお使いいただけます。遺伝子組み換え大豆は使用していません」(ヨーカドー)
「クセのないおだやかな香りでまろやかな味に仕上げました。窒素分1.5%以上の本格醸造特級しょうゆです」(ジャスコ)

「胚芽たっぷりの大豆油だけから生まれた自然のチカラでコレステロールを下げる油です」(ヨーカドー)
「圧搾した一番搾り油を原料としています」(ジャスコ)

「体にやさしい減塩タイプでさっぱりした3種類のおみそ汁です」(ヨーカドー)
「2種類の信州の米みそを合わせて、かつおだしが効いたこくのある味に仕上げました」(ジャスコ)

「つけ・かけ用はもちろん、調理用にも使える」。幅広い用途に言及している点でヨーカドー優勢かと思いきや、ジャスコの「本格醸造醤油」というフレーズにも妙に魅かれる。「窒素分1.5%以上」というのがどれくらいすごいのか分からないけど、まあまあすごそうなことは想像できる。甲乙つけがたいしょうゆは引き分け。

油は個人的にコレステロールをぜひ下げたいのでヨーカドーに軍配。味噌はよだれが出そうなコメントが見事なジャスコの勝ち。

結果、今回は2勝2敗(2引き分け)のドローというライバルにふさわしい勝負となった。ライバルとはそういうものであり、決して気を使ったわけではない。

おしっこ我慢してるみたいなマネキン

上杉謙信と武田信玄しかり、互いに刺激し高めあうライバルの戦いはすがすがしい。そんな戦国武将を引き合いに出してしまうほど、ヨーカドーとジャスコのライバル関係には熱いものを感じている。

神奈川には、大和鶴間に近い相模原市にも同じく両者の隣接店舗があるという。しつこいようだが、近辺はまさに現代の川中島といっても過言ではないと思う。


 
 

 

 
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