食材を
本物のコールドストーンアイスは、あらかじめできあがっているアイスクリームと、フレーバーなりトッピングなりを石の上で混ぜるようだが(食べたことがないので、近くから観察した結果から判断するに)、僕は液体からアイスを作ってやろうと思う。
アウトドア石アイス
ドライアイスを熱源にするということは、室内じゃなくても作れるということなので、せっかくだから公園で作ってみることにした。 野外だと二酸化炭素による酸欠の心配がないし、なによりも気持ちがいい。
秋の公園はバーベキューをする家族連れや若者グループがたくさんいて、僕はひとりで来ている気恥ずかしさから、茂みのはじっこでアイスを作る。
冷えない
発泡スチロールケースの上に鉄板を乗せてみたが、いっこうに冷えてくる気配はない。 さわると冷たいが、どう考えてもアイスが作れる温度ではない。
作戦変更
よって作戦変更だ。 ドライアイスの上に、じかに鉄板を置く。 発泡スチロールケースのフタの上にドライアイスを乗せ、そこに鉄板をのせると、気化したドライアイスが鉄板を振動させて「ンガガガガガ!」と、道路の舗装工事の仕上げにアスファルトをなめらかにする機械みたいな音が鳴り響いて、周囲の人の注目を浴びた。 でもいちばん驚いたのは僕である。
直火ならぬ直ドライアイス
音が鳴らないようにうまく鉄板を固定していると、みるみるうちに鉄板の表面に霜が降りてきた。 これはいけそうだ。
まずはオレンジシャーベット
さっそくアイスづくりに進もう。 まずは小手調べに、オレンジジュースを凍らせてみよう。
ジュースは鉄板の上で、あっというまにシャーベット状になってゆく。 こりゃおもしろい。 子供の頃、ストーブの上に水を垂らして蒸発するのを楽しんでみていたが、それに通ずるおもしろさだ。
しかし、予想より凍るのが早い。 様子を写真に収めているうちに、オレンジジュースがどんどんと氷になり、鉄板にへばりついてゆく。