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土曜ワイド工場
 
美容師に聞く、セルフカット

まず適当に濡らして・・・「じゃあ行きます」

松本さんのいつものやり方

プロから指導を受ける前に、いつも自分で切っているという松本さんのやり方を店長さんに見てもらうことになった。素人代表となった松本さん。私も素人だが、他の人はどんな切り方なのかは興味深かった。

ちなみに松本さんが普段使っているのは梳きバサミだそう。

「じゃあ行きます」、といつもの飄々とした口調で言ったあと、、豪快に切り出した!


髪をわしづかみ、豪快にジャキジャキ切る!
鏡なんか見ず、ジャキジャキ切る!

頭を丸めて何か辛い事でも忘れたいのかと思うほど、凄い勢いで切る松本さん。店長含む一同から「男らしい!見た目と違って大胆だ」の声が。
どうやら切り方には性格が出るみたいです。


ワイルドかつスピーディ!!
ワイルドかつキュート!!(格好が)

周りの反応をよそにジャキジャキと切っていく松本さん。わずか1分弱ながら、このままでは切りすぎてしまうのでは、と思いながらも声がかけられずにいたらようやく「あの、指導はいつ・・・?」と手を止めた。良かった、まだ髪は残っている。(梳きバサミなので言うほど減らないようだ)

ではいよいよ、ここからいよいよプロ指導が入ります。

 

●ポイント1:切る前に髪をとかす

髪の流れを意識できるように、切る前にちゃんと櫛でとかしましょう。この時、ツムジから自然に流すようにとかしていく。


つむじの流れを意識して
自然にとかしていく

●ポイント2:ハサミの基本の使い方

自分が切る番にはテンパってスッカリ忘れてしまっていたのだが、ハサミの使い方の基本は「カットラインがずれないように刃先を動かさず親指だけ動かす」だ。「カットライン」、初めて口にする言葉だ。


刃先は固定し、親指だけ動かす
ちなみにハサミに通す指は中指ではなくクスリ指

ハイここ重要です

●ポイント3:全体を同じ長さに切りたい場合

次は、「どうやったら同じ長さに揃うのか」を指導してもらった。 まず写真くらいの適当なブロックの髪を90°に持ち上げて引っ張る。そうすると寄せ集められた髪たちの真ん中部分が地肌から見て一番短い長さとなりますね。そこで自分が残したい長さを確保して、その先を切っていく。そしてまた違うブロックの髪を90°に引っ張って・・・の繰り返し。


この絵で分かってくれるといいな

●ポイント4:同じ所でジョキジョキやらない!

梳きバサミでジョキジョキと同じ所を切る人がいるかもしれないけどそれはダメ。奥から3回くらいに分けて先を細くするように切っていくと自然な感じになる。

たったこれだけでも、なんだかプロに近づいた気になれます。


いち
さん

持ち上げるのを忘れずに
習った後では持ち方が大違い

 

「この長さは残す」という分を指で抑えて、出てきたとこを切る

●ポイント5:短いところは指からはみ出た分を切る

男性の後ろ髪など、短めにしたい部分の場合は指で残したい部分を確保し、これまたはみ出てきた髪を90°に持ち上げて3回くらいに分けて梳く。

 

つまんでちょっとずつ切る

●ポイント6:最終調整は「レザー」の出番

ある程度切れたけどまだここら辺多いかなあという時とか最後ら辺はレザーで微調整。長さを切るというよりは、ちょっとずつ切って揃えていくイメージなので、より自然な仕上がりにしてくれるのだ。

ちなみにレザーの場合は髪を濡らさないと切れない。切れ過ぎるのも怖いので、半渇き程度に濡らしてからやりましょう。


つむじ周りだけは切り過ぎないように!

●ポイント7:セルフカットで一番やっちゃいけない事

むかし友人と髪を切り合い、案の定失敗した(された)事があった。そのあと行った美容室でなぜこんな切り方しちゃったの、と嫌な顔をされた。その事を思い出し、店長さんに「セルフカットした人が来たら嫌ですか?」と聞いてみた。

すると店長さんは「全然そんな事無いですよ。失敗した人には「やっちゃいましたね、でも大丈夫です」と言って直してあげます。ただ一番やっちゃいけないのは、つむじ周りを短く切りすぎる事。ここを短くしちゃうと完全に形がおかしくなっちゃいます。」

だそうだ。気をつけましょう。
ちなみに美容師さんにはセルフカットした人が「瞬時に分かる」との事。


一気にあか抜けた

さて、そんな話をしている間にすっかり手慣れた松本さん。ワックスのつけ方も習って完成しました!

最初の要望どおり、半分くらいの長さになって3歳くらい若返った気がする。

松本さんの感想「いつもより上手くできました」。そりゃそうだ。

 

ポイント8:たまには美容室に行こう

松本さんのように自分で全体を短くしようとすると、伸びた時に崩れるのが早いそうだ。なので1年に2〜3回は美容室へ行った方が良いとのこと。美容師さん達はいつも伸びたときの髪型も想定して切ってくれているのだ。


ご愛嬌写真

さて次は、石川さんに切ってもらいます。


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