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ちしきの金曜日
 
俺たちのシュガーロード


どんよりとした旅が始まる

江戸時代、砂糖がまだ輸入品で貴重だった頃、長崎から全国各地へと砂糖を運ぶ道があった。

かつてヨーロッパと中国との間を絹を運んだ道を「シルクロード」と呼んだのにちなみ、長崎から砂糖を運んだ道を「シュガーロード」という。

シュガーロード沿線には、入手しやすい砂糖を使った数々の砂糖文化が発達した。長崎のカステラ、諫早のおこし、佐賀の丸ぼうろ、小城の羊羹・・・。それらはその土地の名物となって今も育まれている。

というわけでシュガーロードを辿りつつ、沿線にある甘いものを食べる旅。というのはどうだろうと思ってやってみた。男4人でな。

T・斎藤



〜国道34号線を東へ〜

集まったのは例によってこのメンバー。
左から神崎さん、じょーじさん、川崎さん、T斎藤。


近くにいた女学生に撮ってもらった

元は “パフェとか甘いものがおよそ似合わなそうなメンツ” というコンセプトでセレクトした面々だったが、こんなことあんなことをしてるうちに、今では「甘いものと言えばこのメンバーだよね」と思うようになってしまった。勘違いとは恐ろしい。が、もうじき秋元康氏から「あと44人メンバー追加しましょう」と声がかかる予定だ。(忙しくなるぞ〜)

集合はAM11:30。それからとりあえずどこかで昼食をとり、国道34号線を東へと進む。

が、上の写真の撮影時間がすでに12時15分。
いきなり予定より45分も遅れている。これは日本はグリニッジ標準時より9時間ほど時差があるのに対し、長崎ではさらに約30分〜1時間ほどずれているためである (俗に言う長崎時間)。

この時間のルーズさが後でじわじわと効いてくることになる。


国道34号線をたどって、とりあえず長崎から武雄あたりまで行ってみたいと思う。

途中で甘いものがあったら食べる。
そんなゆるい目標設定の旅だ。


かつて蛍が見える茶屋として旅人の疲れを癒した場所。

蛍茶屋

長崎中心部から出発して国道34号線を往くとまもなく、
蛍茶屋というところを通過する。

ここはかつては蛍がたくさんいて、そこに茶屋が一軒立っており、長崎を旅立つ人をここで見送ったり、長崎を目指して峠を越えて来た旅人が旅の疲れを癒したりした場所だったという。

現在は蛍も見られないし、茶屋の代わりにあるのはリンガーハットと浜勝とロイヤルホスト。

ロイヤルホストの看板を見たら、以前パンケーキ食べ放題をしたのを思い出した。


パンケーキ食べ放題の思ひ出 (回想シーン)

横を通過する時、車を運転していた神崎さんが
「お昼、パンケーキでもいいですよ。」
と言い出した。

とんでもない!
ここでパンケーキ食べ放題なんて食べたら、旅がいきなり終わってしまうではないか。 と、他の3人が激しく却下して事なきを得た。


旧道の方へ

その先、34号線は旧道と新道とに分かれる。
ここでは少しでも昔の雰囲気を楽しもうと旧道を選んだ。

もっとも本来のシュガーロードはそのどちらでもない峠道だったわけだが。トンネルができる前、この峠は小倉=長崎を結ぶ長崎街道の中で最大の難所と言われていた。


日見トンネル。 (なにげに近代土木遺産).


ところで、「シュガーロード」という言葉。
あまり聞き慣れないというかたも多いのではと思うが、けして私が作った造語ではなく、九州では最近わりと浸透してきている言葉だ。ココとかココとか、ちょっと検索してみればいろいろなサイトが出てくる。



第1スイーツ 「日見峠まんじゅう」

峠を越えた先で、第一甘いもの屋を発見したので立ち寄った。


日見峠まんじゅう
「火見」が転じて「日見」になったと書いてある。

長崎街道最大の難所と言われた峠だけに、ここで多くの旅人の疲れを癒したのだろう。茶店が4軒あったと書いてある。



1種類ずつ4つ買ってみた。

でもまだお昼を食べてなかったので
饅頭の前に昼めしをどこかで食べよう。


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