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はっけんの水曜日
 
アイスコーヒーのストローがくるっとなる問題をなんとかしたい


くるっと回るストロー

ファミレスや喫茶店などで本を読んだりしながらアイスコーヒーを飲もうとすると、口に近づけたストローがくるっと口から反対の方へ回ってしまうことがある。
このくるっと回るストローには二つの問題がある。
第一に飲もうと思ったコーヒーが飲めないことと、もうひとつは恥ずかしさである。
この問題を何とかしたい。

工藤 考浩



くるっとなるというのはこういうこと

僕はアイスコーヒーが好きで、冬でもアイスだ。
なぜならホットは熱いから。
ファミレスなどで本を読んだり、携帯電話でネットをみたり、ごくまれに仕事をしたりする時は、ホットコーヒーよりもアイスの方が僕は飲みやすいのだ。
そのような状況で、つまり何か別のことをしながらアイスコーヒーを口に運ぼうとする時、こっちを向いているはずのストローが、くるっとなってしまう。
動画で説明するとこんな感じだ。


一瞬なのでおみのがしなく

ややわざとらしいうえに、正面からだとわかりにくいので、自宅でもう一度このストローがくるってなる現象を再現してみた。
写真の上にカーソルを乗せてチェックしてほしい。


カーソルを乗せるとくるっとなります

グラスのせいか

ストローがくるっとなるのがどういうことかわかっていただけただろうか。
この現象は、起こる時と起こらない時がある。
どういう時にくるっとなるのか、まず考えられるのがグラスの形の違いではないだろうか。


アイスコーヒーに使われそうなグラスを集めた

ストレートタイプ

まずは上の写真の右側にあるストレートなグラスで試してみた。
コーヒーチェーンなどでアイスコーヒーを頼むとこういうのにはいって出てくることが多い。


この記事でつかったインスタントコーヒーを有効活用しています

くるっとならない

最初のアニメーションでストローがくるっとなっているが、実をいうとあれは何十回か撮影して、ようやくくるっとなったうちのひとつだ。
普通に飲んでいると、くるっとなるのは数十回に一回の割合くらいということのようだ。
でも感覚としては、もっと多い気がする。
ファミレスでアイスコーヒーを飲んでいると、そのたびに一度はくるっとなって、周囲にいる女学生らから「あのひとストローくるっとなったわよ」という声がしないかどうかに怯えている気がするのだ。


カーソルを乗せるとくるっとならないアニメーションがみられます

口広のグラス

では、ストレートタイプではなくて飲み口のところがやや広がっているグラスではどうだろうか。


アイスコーヒーを1リットル作って実験している

まったくくるっとならない

ストレートタイプは数十回に一回の頻度でくるっとなったが、口広のグラスでは、まったくくるっとならなかった。
ストローがグラスに寄りかかることで安定しているようだ。


カーソルを乗せるとただ僕がコーヒーを飲むだけです

足つきのタイプでは

もうひとつ試したのが、やや高い店で出てくる、シャンパングラスみたいな形をしたタイプだ。


深刻な話をする時に入る店でこういうグラスが出てくる気がする

これも回らず

このタイプは底が湾曲しており、その部分にストローがはまることで、きわめて安定している。


カーソルを乗せるとまた僕がコーヒーのみます

ストローの違いか

では、ストローの違いによりくるっとなる頻度に差はあるだろうか。


スーパーロングを買ってきた

この長いストローだったらバランスが悪いので、くるっとなってくれるかと思ったら、逆に長すぎてくるっとなるまえに口に届いてしまうのだった。


カーソルを乗せると、まだまだ僕がコーヒーを飲みます

曲がらないストロー

先ほどのスーパーロングストローの下部分だけをカットして、曲がらないまっすぐなストローを作ってみた。


これ以上家にストローを増やしたくないので、まっすぐなのは買わずに自作

まっすぐなことでストローは安定し、これまたくるっとはならなかった。


カーソルを乗せると、はじめに作ったコーヒー1リットルを飲みきります

くるっとさせたい

うすうすみなさんもそんな気になってきたと思うが、こうもくるっとならないと、どうしてもくるっとさせたくなってくる。
アイスコーヒーをもう1リットル作り、「こうすればくるっとなる」という攻略法を見つけたい。


なんとしてもまわしちゃる

よそ見をすればいいのか

やはりストローのことに注意をむけると、どうしても「きちんと」飲んでしまう。
ふだんファミレスでは「ながら飲み」なので、それを再現するためによそ見をしながら飲んでみた。
これでくるっとなるのではないだろうか。


カーソルを乗せると、よそ見(この場合カメラのレンズ)をしながらコーヒーを飲みます

吹けばいいのか

よそ見をしてもストローがくるっとなる頻度はそれほど変わらず、カメラ目線でコーヒーを飲む自分の写真が数百枚ハードディスクに蓄積される以外の結果をもたらさなかった。

こうなったら最後の手段、ストローを息で吹いてしまおう。


カーソルを乗せると、ふっとストローを吹いて、くるっとさせます

結論:そんなにストローはくるっとならない

吐息で無理にくるっとさせても、ストローがちゃんと戻ってきちゃうくらい、ストローはそうそうくるっとならないようだ。
しかし、もっと頻繁にくるっとなっている気がしてしまうのは、くるっとなって恥ずかしいという、失敗の体験が記憶として深く残っているからではないだろうか。

多くの成功体験を、数少ない失敗が潰してしまうということは、人生においてもままあることだ。

失敗をおそれず、いつも前向きに生きてゆくことがいかに大切かを、アイスコーヒーのストローは僕に教えてくれた。

もし子供ができたら、こうやって一緒にジュース飲みたいと思った


 
 

 

 
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