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フェティッシュの火曜日
 
濡れた手で開けやすい詰め替えパック


 

シャワーを浴びて髪を洗おうとしたとき、もう中身がないことに気づく。

そういうときのためにバスルームに詰め替えパックを常備してるのだが、 これがどうにも開けにくい。普通なら簡単に手で開けられるのに、 濡れた手ではすべって一筋縄ではいかないのだ。結果、全裸のままハサミを取りに行くことになる。

メーカー側もそういう事情を考慮してか、最近では開け口に工夫を凝らしてるものが 増えている気がする。

もう全裸でハサミを取りに行くことのないよう、どんな開け口の詰め替えパックが濡れたままでも開けやすいか比べてみたいと思う。

小柳 健次郎



便利と不便利の葛藤

日々うっかりしながら生活してるとこういうことがよく起こる。


あ、そういえばシャンプーもうなかった。
手が滑って全然開きません。

シャンプーの中身がもうなかったとき便利なように、詰め替えパックを浴室に一緒に 置いてると、いざ詰め替えるとき濡れた手が滑ってとても開けづらい。もうキーッてなる。

 

濡れた手での開けやすさを比べる

ただ詰め替えパックの開け口の形は商品ごとにいろんなのがあって、 それぞれに開けやすさの違いがだいぶあるように思う。 全然開かなかったり、逆に簡単に開いたものもあったからだ。

どんな形のものが濡れた手でも開けやすいのか、開封までのタイムを計って比べてみたい。


調査開始。

今回の調査で定めるルールは2つ。

  1. 開けるまで手を拭かない
  2. 3分以上かけても開けられない場合は開封タイム3分とする

また商品の値段と開封タイムを比較して、値段と開けやすさの関係も調べたい。

なおこの検証は本来は外でやろうとしていたのだが、 風邪を引いたため着込んだ上で部屋からの撮影になった。そのため景色の寂しさを紛らわすため後ろに風景の写真を貼ってる。

ハゲづらは少しでも写真が派手(かつハゲ)になればというサービス精神である。

 

なにげないビオレu


いつもお世話になっております。
うっすら見えるボコボコが工夫ポイントか。

一番手はビオレu。開け口の形はちょっと外に飛び出てるのと 滑り止め用にエンボス加工がしれっと施されていて、細かい気配りが感じられる。


まず水を手に付けて、
計測スタート。

あ、開いた。

その時間25秒。

というようなことをやって計ります。

ビオレuの開封タイムは25秒。写真だと一瞬みたいだが、やはり普通に開けるより時間がかかる。 とはいえ思っていたほどはあっさり開けられた印象。

エンボス加工が滑り止めになったのかどうかは正直分からないが、飛び出てるところが持ちやすかった。


グラフは赤が値段で黄が開封タイム

 

左から開けるLUXボディシャンプー


ソフトラグジュアリーの文字に照れる。
左開け仕様。

エンボス加工があるのはビオレと同じ。だが開け口が逆の左開けになっていて 比較対象としては興味深い。


キツいのでカツラはとった。

 

ビオレに比べて2.6秒遅いのは誤差の範囲だろうからどっち開きでも違いはなさそう。 感覚的にもどっちでもいいと思った。

 

ウインズ モイスチャーシャンプー


168円という安さ。
値段に比例してシンプル。

名前は聞いたことないながらどこかで見たことがあるような見た目のシャンプー。 値段が安いからかいままでのに比べて開け口が至極単純で開けにくそう。



開けやすかった。滑り止め加工みたいなのはないから手は滑るけど、 そんなに力を入れずにピッと切り取ることが出来た。接着が甘いのか。

というよりさっきからだいたい25秒ぐらいの結果ばかりなのが怖い。 全部そうだったらどうしよう。

 

超工夫のTSUBAKI


ラグジュアリー感溢れまくり。
とても複雑なラインを描く開け口。

高級シャンプーの代名詞TSUBAKI。値段も498円と最高級なら開け口も他と一線を画してる。 開け口がなんだか人間工学を意識したみたいに複雑だ。

それでいてエンボス加工も全面に施されていてお金がかかってる。


これで開けるのに時間がかかったら自分が悪いとしか言いようがない。

しかし3分以内に開けられず。えー。

出だしは良かったのに写真のところで止まってしまった。 こうなると散々押したり引っ張ったりしてもどうにもいかずタイムアップ。

いままでと違う結果が出たのは記事としてはうれしいがなんとなく気まずい。


しかし3分以内に開けられず。えー。

 

TSUBAKIとほぼ同じLUX


こちらもこれでもかとラグジュアリー押し。
この複雑さには見覚えがある。

ラグジュアリーさといい開け口の形といい、相当にTSUBAKIを意識した展開。

開け口の形はどちらが先かは知らないが、 「真似すんなよ」「お前こそ真似すんなよ」な 泥沼の争いが繰り広げられているのかもしれない。

そしてこの開け口はさっき開封できなかったではないか。


ほら。

このあとちょっとが絶望的に開けられない。

ひょっとしたら自分が非力なだけなのか。


 

ダイソー おしゃれ着洗い


用途が商品名。
手で”簡単に”切れます。

100円ショップの洗剤用詰め替えパック。開け口はかなり普通だが いままでのと違うのは、「手で簡単に切れます」と”簡単に”の文字が入ってるところだ。 そうか簡単か。


簡単じゃない。

パッケージが言ってること云々でなくて手を濡らしてる自分の方に問題があるのは分かってるけど、 滑るから簡単には開けられない。掴むことさえままならず開く気配がない。

と苦戦してたら突然ビリッと開いた。ちょっとずつダメージを与えてたのか。


 

 

ウルトラファーファ


いつのまにかこんなことになっていたファーファ。
「切れます」ではなく「開けられます」。

ウルトラファーファである。これは開け口がどうというより、パッケージがおもしろいから選んだ。


 

なのにこれがすぐ開けられた。 TSUBAKIなどの超工夫されたものが全然開けられなかったのに、 見た目地味なのが簡単に開くと検証としては困る。実は分子のレベルで開けやすくなってたりするのか。

 

ワイドハイター


本体を持ってないのに詰め替えだけ実家から送られてきた。
コメントの必要がないシンプル。

切れてないですよ。

このワイドハイターが今回試した中では一番開けにくい。

というのも上の切り取る部分が小さいのですぐ滑って外れるからだ。 特に滑り止めみたいなのも付いておらず、まさしく指が滑って開けられないよ〜状態に。

そもそも濡れた手で開けようとする人はいないから対象にしてないと思う。


 

バスマジックリン


ボトルがそのまま印刷されてる。
せり立つ崖式と命名。

関係ないがこれも本体持ってないのに詰め替えだけ実家から送られてきたものだ。


 

開封タイムは約25秒と平均的。でも値段が圧倒的に安いのでかなりパフォーマンスが高い。 開けやすさと値段の高さは一切関係ないとしたらこのグラフはなんなのだろう。

濡れた手でも開けやすいベスト3

以上の結果から遂にシャワーを浴びて濡れた状態でも開けやすい開け口が決定しました。


1位 ウルトラファーファ
開封タイム13.0秒

2位 バスマジックリン
開封タイム24.7秒

3位 ビオレu
開封タイム25.0秒

上位2つが入浴とは全然関係ない(あるにはあるけど)。 もうシャワー中は洗濯と掃除以外しないことにしよう。

150〜300円のパックが開けやすい

最後に値段と開封タイムの比率グラフも並べて比較してみる。 正直このグラフに意味があるのかどうか分からないまま計測してたのだが何か見えてくるだろうか。


横軸の単位は円(開封タイムの1秒を1円とした場合)

TSUBAKIとLUXの結果から、高価格のが開封時間が長い。 かといって安ければ早いわけでもなく両極端な感じ。

ただ150〜300円までの商品はワイドハイターを除いてかなり安定して早い。 詰め替えパックを(濡れた手で開けやすい基準のみで)選ぶならこれぐらいの値段が良いです。

濡れてなければどれも簡単に開く

わざわざ最後にここで書くようなことでもありませんが、 どの詰め替えパックも濡れてなければ普通に簡単に手で開けられますので 購入の際には心配しないでください。

保守的に生きています。

家計が助かる企画初めて。

 
 

 

 
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