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ロマンの木曜日
 
御茶の水分水路ツアー

いよいよ御茶の水分水路にもぐるぞ

そんなことを言っているうちに、船は神田川を進んで秋葉原までやってきた。


この洞窟に入るのだ

奥に見えている緑の鉄橋は総武線の橋。その奥にはオノデン坊やで有名なオノデンがある。そんな平和な電気街の足元にこんな不気味な洞窟の入口があるのがかっこいい。日常にひそむ闇だ。

ここは神田川にいくつかある分水路のひとつ、御茶の水分水路だ。


水の中の様子が分かるソナー

神田川には全部で4つの分水路がある。そのうち水道橋の分水路には何回か入ったことがあるんだけど、御茶の水分水路だけはまだだった。なのでここに入るのはとても楽しみだったのだ。


なんにも見えないってば

で、入ってみるとこんな。もう真っ暗なのだ。純粋に怖い。

背景知識として、ここの天井の高さは刻々と低くなるということを知っていて欲しい。いやもちろん正確には、満潮に向けて水面がだんだん高くなるのだが、実感としては天井がせまってくるのだ。満潮時には頭もつかえるぐらいになる。

シャーロックホームズの短編で、真っ暗な密室で天井がだんだん迫ってくる部屋から命からがら脱出した人の話があったが、いやそれって神田川でも普通に体験できるわけなのです。

 

御茶の水分水路のみどころ紹介

御茶ノ水分水路の全長は約1.3km。総武線でいうと秋葉原駅から四ッ谷駅を経由して水道橋駅までの間だ。かなり長い。

その間、景色の90%くらいは上の写真のように、同じ天井と壁がひたすら続いている。ように見える。しかし石坂さんに解説してもらうことで、どこが面白いのかが見えてくる。なんだろうと、分からなきゃ見えないものだなと思った。

みどころその1:謎のプレート

最初に気づくのは、壁のところどころにこんなふうに何か書かれていることだ。

 

さて、これ、なんだろう。「東京医科歯科大学」と書いてあるのは分かる。

しかしそこにあるのは東京医科歯科大学ではない。まあ当たり前だ。単なる壁なんだから。そして看板でもない。見るのは99%魚かヘビくらいだ。

で、うすうすお分かりのとおり、答えはその真上にある施設を表示したものなのだ。だからここの上には大学があるし、

この上には地下鉄の御茶ノ水駅があるってことだ。

ところでこのプレート、「営団」のままになってる。「東京メトロ」に張り替えないのか?と思ったけど、確かにこんなところだれも見ないんだから意味ない。 しかしそうなると、今でもこのプレートがここにあるのは、いったい、何のために、誰のためにだ?と思ってちょっと面白い。


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