以前にもかき揚げだったり天かすだったりと揚げ物系記事を書きましたが、それら天ぷら系と対をなす揚げ物といえばフライ系!ザ・フライと言うと別のものになるアイツ、それ一択!それもトンカツとかエビフライ、コロッケに比べると日陰物、しかし実力者の顔をしたアレが好きだ。それはメンチカツ!以前からその比較をやってみたかったのだけど、普通にやってもなあ…メンチカツの構成とかみっちり感を図式化出来ないだろうか。あの理科の時間に見たアレみたいな感じで。
(大坪ケムタ)
あの肉の感じを図式化するならば…
トンカツとかエビフライは具材がドスン、と詰まってるけども、挽肉どっさりのメンチカツってどこか「土」っぽい。もちろん味がじゃないですよ!こまかくぎっしり層になってる所が、てことです。ならばメンチカツの違いを表現するために「地質図」を利用してみてはどうだろう。ということで本を借りてきました。
学生時代は理科系がもっとも苦手だっただけに、今読んでも「うわ〜興味もてねえ」って感じだなあ…。しかしその表層だけでも、ととりあえず読んでみる。肉を記す際にぴったりの地質の描き方…そんなのねえよ。
ともかくふんわりと描き方はわかった!とりあえずメンチカツを買いに行こう、書けばわかるさ。ということでまずは「東京都内で一番行列が出来る」というメンチカツを求めて、東京一住みたい街ベストワンでおなじみの吉祥寺へ。
もともと絵は下手&地学嫌いなんだよ!さらに自分でも途中で何を書いているかわからなくなる…。いくつか書いてみて、地質図「風」に完成したのがこちら。
吉祥寺・さとう メンチカツ
さとうのメンチカツ、その特徴は野球のボールのようなまん丸さ、そして土に埋まった恐竜の化石のようにゴロゴロと転がっているたまねぎ。さらにあらためて書いてみると気づくのが「つなぎとフライが混ざって美味しそう部」。ここがいい色加減なんですよ!わざわざ別ゾーンにしたくなるくらい。
って説明より実際見たいですよね、メンチカツ?ということで実物はこちら。
先の地質図で「肉の流れ」みたいなのも気にして書いてるのも見比べていただければ。あれ、でも写真見せてしまえば地質図いらないんじゃ…。気にせず他のも書いてみよう!地質調査続行!
地質図というよりは鞭毛虫みたいになってきた
次は全国でおなじみのお総菜コーナーといえば、のこちら。
西友 キャベツメンチカツ
高円寺・亀屋 メンチカツ
さとうのゴツゴツ感とは対極ともいえる切断面の美しさ!あらためてメンチカツの「美」における幅広さを感じさせます。もちろん味も文句ないです。
さて4つ目のメンチカツ、これは先に地質図を見てもらってどんなカツか想像してもらいましょうか。ヒントはこれまでとはちょっと違う土、いや部位の登場と、微妙な曖昧さがプラスされた部位。
クイズです
既にソースやら卵やらチーズやらがかかってるので、判別不能なのをムリヤリ書くとこういう感じに。デミグラソースがいい溶け具合で美味かったですけど。そう、美味ければいいのだ。身も蓋もない感想。
以上、地質図を書くという目的でまじまじとメンチカツを見まくりましたが、あらためてメンチカツってジューシー加減が素晴らしいですね。トンカツやエビフライの切断面ではこうもニヤニヤ出来ないはず。ずっと見つめていたい揚げ物、それこそが、メンチカツかもしれない…。
素材よりアイデアの揚げ物が好きだ
ちなみに地質図は「たまたま切った切断面」を書いたものであって、そのメンチカツにおけるタマネギや肉質の全体を示すものではないのでご理解くださいませ。
しかし自分はかき揚げやメンチカツといった「混ぜ物系揚げ物」にグッと来るのは何なんだろなー。チープな中のアイデア感が好きなのだろうか。戦後闇市から誕生!みたいなエピソードが匂ってきそうな。