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ひらめきの月曜日
 
あえて選ぼう飲食店の「ひっそりメニュー」

ひっそりメニューが思い出させるあの子たち

酢じめの味わいがまだ口に残る中、続いてやってきたのは、郊外にある巨大なショッピングモール。


キラキラしてるけど目的はひっそりメニュー

最近各地に新しくできているこの手のモールだと、いっぺんにいろいろな店のひっそりメニューを調べることができるだろう。今回は丼物でメインの食事を済ませてしまったので、主にデザート系のひっそりメニューを探してみたい。


人気のドーナツショップ
ひっそりメニューはどれだろう

まず目に付いたのはクリスピー・クリーム・ドーナツ。行列ができることでもよく知られる人気のお店だ。

たまたまタイミングがよかったのか、今回はそれほど長くは並んでいない。店頭に掲げてあったメニューを見て、どれがひっそりメニューか考えながら並んでみよう。


ひっそり感のないラインナップ
一番人気はこれ

どれもキラキラしていて、アイドルグループのようにも見えるドーナツたち。チョコやナッツが乗っていたりして、それぞれ特徴がある。

自分の順番が来て、まず聞いてみたのは一番の売れ筋。この質問には「こちらのオリジナル・グレーズドになります」という答えがすぐに返ってきた。

この店を代表するドーナツと言っていいだろう。シンプルなドーナツに、半透明の砂糖がコーティングされているものだ。ツヤツヤしていておいしそう。華やかな特徴がないのも、逆に店の主役としての貫禄を感じる。

そして今回の調査の目的、「じゃあ、逆にあんまり出ないのってどれですか?」と聞いてみた。


ひっそりメニューにふさわしいビジュアル

やはり言葉に詰まって「うーん…微妙だな…」と小さくつぶやいていた店員さん。少し考えて言ってくれた答えは「こちらのソイミルクケーキでしょうか…」。

ひっそりメニューとしてぴったり来るビジュアル。もっさりしている。

豆乳を使ったオールドファッション系のドーナツ。「年配の方はあまり甘いのを好まないことが多いようで、こちらを選ぶことが多いと思います」とのこと。


見た目もモッサリ、食べてもモッサリ
久しぶりだね、金田さん

中学のクラスの時で言うと、金田さん(仮名)だ。スカートの丈が半端に長くて、しゃべりにもおばちゃんテイストを漂わせていたクラスメイトの女子だ。

決して目立たず、華はないけれど、みんなからなんとなく好かれていたような気がする金田さん。このドーナツを食べて彼女のことを思い出した。

ビジュアルだけでなく、食べてもモサモサしているのにも一貫性がある。先ほど見たメニューには載ってなかったのも、ひっそりメニューとしてすばらしい。元気だろうか、金田さん。


フルーツジュースの専門店

続いて訪れたのは、「果琳」というフルーツジュースのお店。作り置きせず、注文後に材料から作ってくれるタイプのお店だ。


色とりどりで華やか
かなり豊富なメニュー

ざっと数えただけで30種類以上もあるメニュー。どれもきれいな色をしていて見ているだけでも楽しいが、これだけあるからこそ、目立たないひっそりメニューがあるはずだ。

店員さんに聞いてみると、これまで同様「そうですね…」と考えながら答えてくれた。


ひっそりジュース誕生中
いい感じに半端な色

答えは「アボカドミルクですかね…」。甘くて香りのいいフルーツがたくさん並ぶ中、アボカド。ねっとりしていて、野菜なのか果物なのかなんとなく曖昧なのも、ひっそりメニューとしてしっくりくる。

こういう過程を経ないと自分では選ばなかったであろうアボカドミルク。実際に飲んでみよう。


これは桑原さんかも

あ、おいしい。けれども、ぼんやりしていてはっきりしない味だとも言える。アボカドという材料がもともとくっきりとした味がないからだろう。思い出されるのは、小学校6年のときの桑原さん(仮名)だ。

はっきりした色の服を着ている女子が多い中で、いつも何という色なのか言葉にしづらい服を着ていた桑原さん。普段はおとなしいけれども、水泳の授業では手をグーの形にしたままクロールを泳いで男子の注目を集めたこともあった。

グーにしてはクロールが速かった桑原さん。それは、アボカドミルクには栄養がたっぷりであろうことと重なってくる。桑原さん、その実力なら手をパーにすればもっと速く泳げたと思う。


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