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ひらめきの月曜日
 
缶詰を「ジャケ買い」する


 

「ジャケ買い」という言葉がある。レコードやCDを買うときに、中に入っている曲とは関係なく、ジャケットのデザインだけで判断して買うことだ。

個人的には音楽ソフトを買うとき「ジャケ買い」をしたことはないのだが、普段の生活の中でも食品類のパッケージには、外見だけで買いたくなるものがある。

中でも特に、缶詰というジャンルは妙な異彩を放っていると思う。ずっしりとした質感や、中が見えないことも関係しているだろう。そういうわけで、缶詰をジャケ買いしてみたい。

小野法師丸



中身とは関係なく手に取りたくなる缶詰

日常的な食品パッケージのひとつ、缶詰。どっしりとした重さと画一的な形状は、どちらかというとやや古めかしいイメージがあるかもしれない。

袋物や瓶詰めと違い、中の実物が見えない構造になっているのも、謎めいたムードを醸し出す。今回、缶詰をジャケ買いしようと思ったきっかけになった缶詰がこれだ。


この存在感はなんだろう

フルーツの缶詰ではよく見かける「SUNYO」ブランドのものだが、色遣いと絵のタッチが妙に気になる。ずばり、「おいしそう!」と はならない気がするのだ。

同じ青ベースで違和感ないのもあるけど
この配色が謎のインパクト

中身を見せることができない缶詰ゆえ、外装で訴求することになるわけだが、それでいてこの感じ。確かに「おいしそう感」で勝負しようとするとライバルが多いので、軸をずらし たスタンスをとることで、別の角度から攻めているのかもしれない。

改めて考えてみると、缶詰のデザインには印象に残るものが多かった気がする。普段行くようなスーパーの商品を、デザインに注目して眺めてみよう。

見慣れてるはずだけどかっこいい
こちらはかわいい系

いつもはあまりじっくり見ない缶詰コーナーだが、意識して見ると目に留まるものがいくつかあった。どちらかと言うと最近の商品よりも、昔からあるロングセラー商品の方に心惹かれるものが多いだろうか。

サケや練乳の缶詰がそうだ。クラシックだけど、時間に磨かれた味わいがある。


かわいさと渋さが同居

「鯛みそ」と書いてある字体こそ渋いが、オレンジ色や魚のイラストはかわいいこの缶もかなりいい感じ。「ほかほかごはん」という言葉も愛らしいではないか。

シンボルのコックさんそびえる道具街
わくわく缶詰コーナー

こうした一般的な店で売っている缶詰にもいいものはあるのだが、まだ見ぬ缶も探してみたい。やってきたのは厨房器具の店が並ぶことで知られる合羽橋道具街。

道具街と呼ばれるだけあって、基本的には厨房関連の器具を扱う店が多いのだが、中にはプロ向けの食材を売っているお店もある。ここなら見たことのないよう な缶詰があるのではないだろうか。


欲しくないけど欲しい

いろいろ探してみた中でジャケ買いしたのは、この「みつ豆用 三色寒天」の缶詰。個人的には、みつ豆は好んで食べるものではないし、その中でも寒天は残しがちなものなのだが、今回はテーマがジャケ買い。しばらく鑑賞したら、この手の食べ物が好きな実家へのおみやげにしよう。


この工夫!
一色版はさらにシンプル

シンプルだけれど、独特の書体が魅力的なこの缶詰。「三色」という部分だけ実際に三色で書いてあるという、ちょっとした意匠がいじらしい。

売り場で隣には「白寒天」バージョンも置いてあって、こちらはさらに簡素。書体における色遣いのアレンジはないが、周りを囲む枠に赤線が加えられているのがこちらの訴求点なのだろうか。


なんだろうか、この気になり具合は

他にはこの「なめこ」も気になって買ってきた。「NAMEKO」とローマ字表記してあることで、かっこよさをアピールしたいということだろうか。

この缶、バックの黄色に立体的にも見える曲線が入っているのが妙な未来っぽさを表しているように見えるかもしれない。ただこれ、画像を縮小したら発生してしまった線で、正しくはこういうデザインではない。


正確にはこういう線
テラテラしてます

正しくは直線なのだが、曲線に見える上の写真の方が謎が増えてかっこよかったようにも思える。ただ、それでもなめこ写真のテラテラした感じは、シズル感を超えたものを漂わせて見る者の目を奪う。

冒頭に載せたさくらんぼ缶と同様、うまそうな感じ以外の味わいで心に響いてくる。次は逆に、「ちゃんとおいしそう」という正統スタンスで迫るものを見つけよう。


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