この方もそうとう歩いてる！しかもびっくりしたのは、この距離をおばあちゃんといっしょに歩いた、ということ。そしてなんとそのおばあちゃんは、高田馬場でたまたまそばに居合わせ、さらに奇跡的に帰る方向が一緒だった、という見ず知らずの方！

家の近くに住んでいることがわかったので、思い切って昨日訪問してみたのですが、元気そうでした！

と、翌日様子を見にいったとのこと。すばらしい！なんてすてきな。

前ページで鉄道好きの方のすばらしさを実感した話を書いたが、この方も鉄道好きとのこと。

今回の地震で、鉄道ヲタクも悪くないなと(笑)　自分自身、鉄道が好きで、電車を撮りに自転車で遠くまで行くことがあるのですが、そのとき使った道路が役に立ちました。また、運行再開の情報もすぐに手に入れられ、雑学も役に立ちました(笑)

この「帰宅ログ」プロジェクトの現時点での結論は「鉄ヲタが危機を救う！」ってことだ。まじで。

方向音痴問題

この方もかなりの健脚。18時に浜松町を出て、和光市に25時着！お疲れさまでした。

で、コメントで印象的なのが「遠回りをしてしまった」と悔やんでいらっしゃる点。たしかにこうやってルート見るとそうなんだけど、地図を見るとしょうがなかったんじゃないかな、という気もする。

で、思い出したのが、わが妹のこと。彼女は方向音痴。それがあの日「歩いて帰る」という連絡があったのだ。しんぱいだー。

方向音痴に向かって「いまどこ？」って聞くほど意味のないことはない。しかもこのあと、妹のツイートがなくなったのでたいそう心配したよもう。

で、彼女のログはこれだ。

いやはや、方向音痴問題は今後対策せねばならない課題だと思う。防災訓練などでは「地図を必ず用意すること」などというが、その地図が読めない人はどうするのか。

「いちどは歩いて帰ってみて道を確かめておこう」などともいうが、一度や二度歩いたからって迷わなくなる、ってものじゃないのだ、方向音痴は。

おそらく、こういうとき、ひとりで行動してはいけないのだ。

これは、方向音痴の方々に限った話ではない。

新宿までは同僚と３人で行動していたが、別れた途端に急に不安になった。

同様のコメントは、多くの方々、とくに女性からいただいていて、これも重要な問題だと思う。誰かと一緒に、というのは方向音痴だけのはなしではない。

しかし前出の方のように、見ず知らずの方と助け合って歩く、ということがすんなりできる人は多くない。たぶん、今回の東京のように比較的深刻でない場合ほど、まだ「気恥ずかしい」っていう気持ちが残っていて、なかなか。

で、これに関して、前述のGPS地上絵の師匠である石川さんがおもしろいことを言っていた。

考えてみたら、ぼくらは「見ず知らずの人とテンポラリーに連帯する」やり方をまったく知らない。ぼくらが一緒に行動するのは、基本的に学校か会社などの「あらかじめ組織化されたところ」に所属するところからしかはじめられない。

大規模にデモをやったことがあるのは全共闘が最後で、それはもうぼくの親以上の世代。そしてぼくらはこどもの頃からなんとなく「つるむのってかっこわるい」って思ってきた(なんでだろう)。

こんなんじゃそりゃ「非モテ」も発生するというものだ。義務教育で「ナンパのしかた」とか教えたほうがいいんじゃないか。

なんの話だっけ。