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ちしきの金曜日
 
おしっこがまんして

おしっこがまん走法は有効か

おしっこがまんして、次なる挑戦は対フィジカルである。

おしっこがまんしている時点でなにをやってもある意味フィジカルなわけだが、さらに体を動かしてその有効性を確かめようというわけだ。

種目はマラソン、いよいよ「おしっこもらし」じゃない「おしっこがまん走法」の検証である。


すでに内股!

数年前から始めたマラソンだが、いまいちタイムが伸び悩んでいる。まあ練習不足っていうのが主たる原因なのだけれど、なにかこう特効薬みたいなものはないものか。いつもそんなことばかり考えている。

そこでこの企画だ。おしっこがまんして走ったら危機感とか焦燥感とか羞恥心とか自己暗示とか、いろんな要素が背中を押してくれるんじゃないだろうか。うまくいけば手軽に壁を越えられるかもしれない。


家を出る前に利尿作用のあるというコーヒーをがぶがぶ飲んだ。

この日のマラソンはハーフ(20キロ走)である。

これまで(おしっこがまんしない状態で)の僕のベストタイムは1時間27分。今日、それを越えられればおしっこのおかげといえよう。


今見ると後ろのおじさんたちにすごい見られてるな。

この記事、僕が本当におしっこがまんしているのかどうか外見からはわからないのがもどかしい。9割超えたら内股になるとか、外観に明確な差異を見出したいところだがご存知の通りそれもなかなか難しい。

まあ自分を見つめなおすための記事なので、うそついていてもしかたがないわけだけれど。

ところで、SHOW-YAというロックバンドがいただろう。彼女たちの代表曲といえば「限界LOVERS」だが、あれはおしっこがまんしていた時の気持ちを書いたものなんじゃないだろうか。レース中はそんなことを考えながらゴールを目指した。


レース直後の写真(濡れていないところを見てほしい)。

真剣に記録を狙いにいったので走っている最中の写真が残っていないのがもうしわけないのだが、結論から言うと、ゴールまでがまんできなかったですすみません。

走りはじめてすぐにわき腹が痛くなったのはぼうこうをかばった走り方をしていたからかもしれない。因果関係ははっきりしないが、あんなにがまんしていたのだ、まったく無関係とも言い切れないだろう。


15キロくらいでどうしても、ってなってトイレに駆け込み事なきを得ました。ここでのロス、約3分。

おしっこをがまんしていた前半はいつも通りか、少し遅いくらいのペースだったと思う。普段ならばキロ毎にペースを考えたりして少しずつ調整するのだけれど、この日はほぼおしっこのことしか考えられなかった。おしっこの前にはペース配分なんて無に等しいのだ。

おしっこがまんしていても水は飲もう。

結論:あまり意味ない

なんとか失敗なくゴール。タイムは1時間37分。

自己ベストから比べて10分も遅い。途中トイレに寄って3分くらいロスしたことをのぞいても、おしっこがまんしながら走ると余計に遅くなるということがわかった。もうやらない。


風が強かったとか他にも悪条件が重なったのだけれど、それにしても遅れすぎだ。

おしっこがまん走法については正直期待通りの結果がでなかった。

しかしこれが有効だとを熱心に信じていた少年の頃に比べ、うまくいかなかったことに対しての落胆は少なかったように思う。漏らすくらいなら足なんて遅くたっていいのだ、大人は。


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