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チャレンジの日曜日
 
おもしろ日本語絡みの学習参考書
あまり言わない文章かもしれない。だがそれが面白い。

僕が海外で町歩きするとき、本屋、特に大きな本屋をみつけたら必ず入る。そのときトイレで用をたしたくてホテルに急ぎ足で戻っても、落ち着いたときに再度本屋まで足を伸ばす。

本屋で好きなのは、日本語絡みのコーナーだ。日本語は母国語だから当たり前に使っているけど、読むとそこには新たな発見がある。

文法の解説とかが斬新とか、小難しい話じゃなくて、たとえば英語の教科書の登場人物はKENやMIKEだけど、日本語の教科書の登場人物はどうなのかとか、例文がその国独自のものだったりとか。

いろんな国に行って集めた日本語絡みの参考書の面白い部分を紹介しよう。変な日本語もあるよ。

ライスマウンテン



そそられるタイトルの本に誘われて。
あれこれ買っちゃいました。そんなに読まないのに。

 

固有名詞で驚く

僕の場合、日本語の文章を読んでいくと、登場人物などの固有名詞で目がとまることがある。李さんとかピエールさん程度だったら、固まる時間は短いが、うんと固まるときもある。

きっと外国人視点なら、日本で売られる語学参考書で「山田」さんが出ると固まるのだろう。「伊集院」さんとか「武者小路」さんだったらもっと固まるだろう。


日本人がベトナム語を勉強するための本。
ミンさん登場の後、「私はフンです」とフンさん


タイ語の本にムンフジャルガルさん登場。

インドネシアの本。ボゴールってどこだ?

固有名詞で悩む

これが穴埋め問題になるとさらに悩む。固有名詞で悩むどころか、果たして回答が正しいかどうかも悩む。

結局は前後の固有名詞を知っているからこそ回答できるのだと再認識。また固有名詞がないときは、助詞「てにをは」次第で固有名詞が場所なのか人の名前なのかがわかることを再認識。助詞って縁の下の力持ちだ。

以下は全部タイ本より。


一瞬どれにしようか悩み、確認した人は多いに違いない。

ヤムウンセンで思考がとまる。そして考える。

「ソーソートーはスクンビット()ソイ29にあります。」タイ人よりも日本人が悩む。

例文で驚く

入門書や会話例文集なのに、かなりレベルの高い例文があって、驚かされることがある。外国人から見た日本語の本もそうなのだろうか。入門書だから会話例文集だからといって、簡単でシンプルな文ばかり載せなければならない、ってわけじゃないようだ。

以下中国の日本語会話例文集。


まったくだ。大人はちゃんと並ぶべきだ。

高木さんと富永さんの情景対話。素敵な会話例文だ。

英語を出そうとしても出てこない難しそうな例文。いつ使うのか。

知識で驚く

日本で常識と思っていたことが、現地の日本語の本を見ると、違ったりして驚くことがある。それは外国のことだけにトリビアになりがちだが、明日からしっかり、正しく表現・発音していきたいと思う。

以下ベトナムの本。


ベトナムの首都はハノイじゃない。地元の人から言わせればハ.ノイなのだ。今日から役立つ豆知識。

ベトナムのドンは1円が250ドンだから0が多い。日本語の本でも例外なく万単位。
「イタリアの靴」の文のイタリアにあたるベトナム語は「Y」みたいな字。bit.lyもびっくりの短さ。

誤植に幸せになる。

たまに誤植だらけ、変な日本語だらけの日本語学習本に出会う。勉強にはならないけれど、変な日本語好きにはたまらない宝の山となる。

ここではタイの本を紹介しよう。


もりさんですか?」「はい、ぞうです。」
タイといえば象もイメージのひとつだし、象で名前が「もり」さんかと思ったが、
後々の誤植ラッシュでそれが誤植だと気づく。

助詞ってやっぱり大切だよね、と思う瞬間。

「われはだいごんをまいにしたべます」「私はだいごんをありません」
ワレが大根が欲しいと私に強要する文章と見た。

お金があるのか、ないのか、どっちなのだ?ありますせん。

日本人でも靴は練らない。

アメリカ人視点になった気がした

牛肉が御法度でマクドナルドを知らないインド人に「あなたはマクドナルドも知らないですの!?」と血管浮き上がらせて激怒するアメリカ人マダムと出会ったことがある。そんな彼女でも英語教育には寛容だ。

アメリカアズナンバー1な世界情勢の中で、どこでも英語の参考書を見ることができるから、世界語としてアメリカ人は寛容なのだろう。

台湾に行くと、日本語話者が多いし、日本語の歌は流れまくるしびっくりするが、他国で日本が浸透していることに驚きすぎるのもよくないかもしれない。アメリカ人みたいに堂々とするのもいいのかもしれない。

英語よりもずっとマイナーだが、日本語も世界中で勉強されている。日本語が現地の固有名詞と混ざったって何も思わないのが真の国際人だろうか。海外にいったらこうした本を買い、読んでいき、慣れていくのもいいのかもしれない。


 
 

 

 
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