行くたびに発見がある滋賀県。妻の母が住んでいるのでたびたび行っている。先日は「信楽はたぬき天国だった」という記事を書いたが、実はあの時滋賀に行ったメインの目的は別にあった。
それが「ホイノボリ」だ。ホイノボリとはなにか?鯉のぼりの仲間か?ホイってなんだ、補遺か?宝飯か?あっちむいてホイか?
今日は、ホイノボリとはなにかを紹介させていただきます。
(松本 圭司)
実は前から気になっていた「ホイノボリ」
ホイノボリとはなにか?大雑把に言うと、棒に竹ひごを付けて、その竹ひごを紙で飾り付けたオブジェだ。詳しくは後で書きます。
日野に行くたびに見かけていて、以前の記事でもひそかに出てきた事がある。「滋賀で紅茶を摘んで飲んだ」ではブルーメの丘という施設にあったホイノボリを紹介している。
また別のところでもたびたび見ていて、日野町にある日野商人館では中央の棒がないホイノボリが天井からぶら下がっていた。
他にも、お祭りの時には街角にホイノボリが立っていたりして、事あるごとに断片は見た事があったのだ。しかしそれらは言ってみればニセモノ。本物のホイノボリとは違う。
本物のホイノボリは4月〜5月初旬に行われるお祭りで町内の各神社(7カ所)に奉納されるのだという。祭りはそれぞれ1日ずつで、神社によって日取りも規模も違う。最初にして最大の祭りは、日枝神社で行われる「南山王祭」だ。
ちょうど義母の町内会は南山王祭のエリアなので、4月4日に開催された南山王祭を見に行った。
それは、想像以上に興味深い祭りだった。
4月4日、なぜか僕は朝からダムに連れて行かれた
さて、滋賀である。義母の家で一晩寝て4月4日の朝から、ホイノボリが奉納されるという南山王祭を見に行こうとしたら、義母が急に「ダムを見に行くわよ!」と言いだした。
「は?ダムですか?」
「そうよ、ダムよ。車で10分くらいよ!」
「えー、ダムもいいですけど、僕はホイノボリが見たいなー。」
「どうせまだ準備してるのよ!まだ早いわよ!」
「その準備も見たいんですよ、記事書くから。」
って会話をしてたのだが、車は全力でダムに向かっていた。こんなの絶対おかしいよ!って思ったけど、義母の突っ走る善意を完全に断り切れないあたり僕もまだまだです。
いや、僕も少なからず巨大建造物は好きだ。橋とか好きだし。でも今はダムよりもホイノボリだなぁ、なんて思ったりした。それでも車はぐいぐい坂道を登っていく。ホイノボリからは遠ざかっていく。
蔵王ダムに到着
なんでも、ダムの端の展望台に行くと見晴らしが良いという。ダム湖の周りについている道路を走っていくと車が止まった。
「ここがダムの端の展望台よ。ちょっと降りて見て来なさい。」
と言われたので素直に車を降りて展望台を見に行った。すると案内の地図パネルがあった。今いる場所はダムの中でも中途半端な場所であり、端っこの展望台はまだ先だった。
でもその事は言わず車に戻って「良い眺めでした」と報告した。義母は満足したように車をUターンさせ、進路を町に向けた。
よし、ホイノボリを見に行ける。
別のダムへ連れて行かれた
なぜか僕は日野川ダムにいた。なにがなんだか判らないが、義母がダム好きだってことは判った。
「あの、そろそろホイノボリを・・・」
と進言して、日枝神社に移動してもらった。多分、義母は毎年見てるので南山王祭もホイノボリも飽きちゃってるんだと思う。
蔵王ダムはもちろん、日野川ダムよりも義母の家からは近い日枝神社。家から歩いても10分くらいの場所なのだがダムに行ってたのでなんやかんやで1時間くらい掛ってようやく着いた。
すでに準備は終わっていて、何本ものホイノボリが立ち並び、出店も出ていて完全にお祭り状態だった。