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新書のタイトルを考えよう

 


9月1日にUSTREAMでお送りした「新書のタイトルを考えよう」が後世に残したい(!)内容だったので文字におこししました。新書タイトルの7パターンは必見です。
出演:
江守 敦史(メディアファクトリー)
白川 浩介(オリオン書房)
横山シンスケ(東京カルチャーカルチャー)
大北栄人、林雄司、べつやくれい
2011年9月1日 21:00〜放送

デイリーポータルZ生放送

隔週木曜日21時に放送中。毎週でしたが10月から隔週にしようかなと思ってます。その日は早く帰って見てください。
デイリーポータルZチャンネル(USTREAM)


新書をめいっぱい広げてお送りします

横山:司会の東京カルチャーカルチャーの横山シンスケです。本日は渋谷のメディアファクトリーから新書のタイトルを考えるというテーマで番組をお送りします。デイリーポータルZからは林、べつやく、大北。そして本日のゲストは…
江守:メディアファクトリーで新書を編集しています、江守です。よろしくお願いします。
白川:立川のオリオン書房の白川です。よろしくお願いします。

左から横山、白川、江守、林、べつやく

林:本屋大賞は白川さんが決めてるんですか?
白川:いきなりその話ですか。決めてないですよ。決める仕組みを考えただけで。
林:本屋大賞はいま出版社にとって大きな賞じゃないですか。そこを牛耳ってるという理解でいいですか?
白川:あははは。ええだいたいそういう感じで
べつやく:白川賞みたいな感じだ。

林:でも白川さんはふだんはリアル書店員で万引きの子ども捕まえたりしてるんですよね。いちばん万引きされる本をこのまえ聞きまして
横山:なに?
林:ワンピース
江守:リアルすぎますよ
横山:「ワンピースはなぜ万引きされるのか」というタイトルは?
一同:いいですねえ。

 

新書とはサイズである

横山:そもそも新書とはなにかというところから
林:新刊と間違えることがよくあるって白川さんが言ってましたね
白川:茂木健一郎の新書をってお問い合わせいただいてPHP新書かなと思って紹介すると、こんな細長い本じゃなくて分厚い本って言われてああ新刊のことかと思ったり…
江守:新刊書の事を新書という人は一部いますね。じゃあスライドめくりながら進めると

USTのために江守さんが作ったスライドから

べつやく:これが新書タイトルみたいですね
白川:横の四角が現代新書っぽいですね
江守:さすが白川さん。
このパワポを作るために調べていたら、新書はほとんど大きさでしか決まってなくて。173o×105oの判型。ここにもたくさん新書がおいてありますが、だいたい同じ判型。

林:変な形の本作ったら本屋さん並べてくれないですもんね
白川:最近チャレンジングな新書がたくさんあるので困っちゃうんですよね。棚から出たり、奥行きが長いとか。
江守:岩波の赤版がまさにこの173o×105oなんです。うちのメディアファクトリー新書はちょっと横幅が大きい。3oなんですが、棚に指したときにうちのはちょっと飛び出るようにしてます。
林:それは意図的に?
江守:そうです。最初に書店さんにヒアリングして、あんまり出っ張ってると駄目だよといわれながら。
林:ひっこんでるとだめですね。とりにくいから。
メディアファクトリー新書は岩波新書よりも3o幅が広い

横山:そもそも新書はこういうことを書かなきゃ駄目みたいなことはカテゴリはあるんですか
江守:新書はノベルス系とノンフィクション系のふたつにわかれています。ノベルスはいわゆる小説ですよね。ライトノベルとかいま文庫が主流ですけど、最初のころはやっぱり新書ノベルスのサイズでした。
もうひとつのほうのノンフィクション系がいわゆる教養新書や実用新書というところで、今日テーマにするもので最近新書と呼ばれているものですね。

8行で分かる新書の歴史

江守:新書の歴史と分類をしてみたいと思いまして、歴史はほんとに長くてしかもいまレーベル数もすごくたくさんあるので、ざっくり8行で。

70年の新書の歴史が8行に

林:岩波新書って戦前からあるんですね
江守:そうです。1938年からなんで相当長い歴史があるんですが、最初に岩波新書が出ました。現代人の現代的教養を目的としまして。
林:戦前に現代人と言ってたんですか?
江守:そうみたいですね。その後時を経て、1954年ぐらいから 第一次新書ブームというのが訪れて。新書って近年数が増えたと思われているんですが、1955年の時点で93レーベルありました。その前に全集が流行った時代があって、その全集がいったん収まった時期に何でもかんでも新書にしちゃえという。第1次新書ブームのころは「女性に関する十二章」など。
林:ちょっとエロいですね!
横山:なんとなくどきどきするね
江守:けっこうまじめな本です。その時代にカッパブックスというものが出たりとかして、わりと柔らかい流れが出ました。

江守:岩波は青版と呼ばれているタイトルが岩波らしい

岩波の青版。実際にはやや緑。
林:税金 仏教。タイトルが直球なものが多いですね。
横山:ドラッガーがなんとかに比べたら2文字ですからね。
林:あれだったら「ドラ」で終わりだ
江守:これは1970年代なんですが、岩波が黄色版というのを出すんです。
横山:これもインパクトありますね。母乳。
岩波の黄版。母乳。

べつやく:まだ二文字ですね
江守:これは僕が意図的にそういうタイトルのものを持ってきているというのもあるんですけど。そのあと88年ぐらいからなじみのある新赤版が出るというのが岩波の流れではあるんです。

江守:その後に中公新書というのが出ます。
林:(ブビー)
江守:林さん鼻かんでますね。中公新書は「ゾウの時間 ネズミの時間」とか。あと大ベストセラーの「超整理法」。中公新書が創刊されたことで第2次新書ブームが起こる。

岩波の黄版。母乳。
江守:その第2次新書ブームをうけて、講談社現代新書が創刊するという流れです。
なんで現代なのか、講談社新書じゃないの?と思うんですけど、週刊現代とか小説現代とかがあったので、社内でもいろいろ話があったらしく、それで講談社現代新書というタイトルになったということだそうです。
心理学ものとかハウツーとかサブカルチャーとかそういうのを広く扱っている新書ですね。
江守:そこから時を経て、2003年に新潮新書が創刊します。そこで「バカの壁」というビッグタイトルが出たことによって、これは400万部いくわけなんですが、そのあと「超バカの壁」「死の壁」と続く。
べつやく:バカだったのが死んだ
江守:ここまで養老孟司さん。そのあと乗っかって筒井康隆さんが「アホの壁」という本を出した。でも前書きでは本書はパロディではないなんて書いてます。
バカの壁著者本人による続編。
筒井康隆さんからのアンサー

江守:この新潮のヒットを機に第3次新書ブームが起きる。最近みんなが思ってる、新書ってたくさんレーベルがあるなというのがこれです。
林:新潮がきっかけなんですね。
横山:当たった理由って何なんですか?
江守:それが知りたかったらメディアファクトリーからじゃなくて新潮からやったほうがいいですよ!
横山:半分切れてるじゃないですか
江守:きれてないですよ!


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