食べ歩きといえば観光地、東京で観光地といえば浅草である。
100歩限定食べ歩き、言いだしっぺの僕は王道中の王道、浅草の仲見世に挑むことにします。
王道を歩く(100歩以内)だ。
すごい人なのだ
何度も言うが、観光地である。そして師走、さらに日曜日と、人が多そうな条件はすべてそろっている。歩数節約のために大またでブンブン進みたいところだが、人だかりがそうはさせてくれない。
最初のターゲットは、通りに入ってさっそく1軒目にある店に定めた。店頭にガラスケースに入ったお菓子がたくさん出ていて、お客さんに袋につめて渡している。食べ歩きにうってつけのスタイルじゃないか。
豆だったのです
ウッ。
お菓子ではない。豆屋だった。袋に入れて売ってたのは食べ歩きのためじゃなく、単に量り売りだったのだ。
ここで生小豆かってガリガリ噛みながら歩くという手もなくはないが、ここで無理をして歯の詰め物が取れたりすると、歯医者はそろそろ年末休みである。無理は禁物なのだ。
上の写真を見て言いたいことは「撮影の前に包装をはがせ」の一言に尽きるが、中身は人形焼。しかも焼きたてほやほや。朝から何も食べてないのでペロリと平らげてしまった。この時点で20歩、まだまだ燃料はたっぷりある。
下町の楽しさよ
きび団子は小さめの団子が3つずつ串に刺さって5本入り。穀物(きび?)の味が香ばしくて、そこに大量のきな粉が絡む。うまいながらものどの渇く団子だが、一緒に甘酒を売ってるあたり、抜かりない。温かい甘酒は、年末の寒空の下で体の芯までしみた。
どうもすみませんでした…。
怒涛の買い食い
ごみ捨てと謝罪で3歩を費やし現在37歩、しかし歩数限定食べ歩きに浅草を選んだのは正解であった。とにかく高密度、その後1軒おきくらいのペースで買い食いスポットが続くのだ。
恐ろしいほどにトントン拍子である。
ただ、ここでいう「恐ろしいほどに」というのは比喩ではなく実際恐ろしいのだ。空腹で来たはずなのに、もう満腹なのである。意外にたくさん店に寄れてる上に全部甘いのだ。消化歩数はまだ6割、おなかのほうはもう9割といった感じ。
厳しくなってまいりました
しかしルール上ここでドロップアウトするわけにも行くまい。なにせ、100歩ルールを決めたのはほかの誰でもない、自分なのだ。
もう限界!奇遇にも次の店までにはかなり距離があり救われた。95歩でぎりぎり到着。無事にラストの1軒を迎えられたわけだが…。
またおしるこ!
ヒッ、と思わず後ずさり貴重な1歩を無駄に。しかしよく見てみると、売り場には「舟和」の暖簾が。舟和というのは浅草土産の定番、芋ようかんの製造元である。何を隠そう僕は無類の芋好きであった。(ソフトクリームもサツマイモ味を選んだくらいだ)
というわけで芋ようかんゲット!!!
……
むしろ50歩で十分
浅草仲見世は思った以上の食べ歩き激戦区だった。なにせ腹8分目程度なら50歩でもいける高密度。急いで食べ歩きが楽しみたい人にもお勧めのスポットと言えます。