イカはセラピー

仕事が立て込んでいるときや、ストレスがたまっている時、ついついイカを食べに行ってしまうという癖がある。イカを食べるとなんでかわからないがスッキリするのだ。

ちなみにイカを食べられないようなときは、グミを食べるといくらか気が晴れる。グニグニしているようなものなら、なんでもいいのか…。少し考えてみるが、自分自身の中のことに一般法則を見いだす意味はない。

年末である

撮影を行っている現在は年末。ああ、今年も色々あったなあ…などと振り返ってみるとどっと疲れが湧いて来た。この企画を利用して一年分すっきりさせてもらう所存である。

かっぱ寿司の大原店主に説明を受ける。一口にイカと言ってもメニューは多彩だ。

・アオリイカ
・アオリイカ大葉
・姿ヤリイカ
・姿ヤリイカカルパッチョ
・コウイカ
・イカおくら軍艦
・サラダ軍艦

…ん？サラダ？

ほう、良いこと聞いた。味の幅がぐっと広がりそうなイメージ。これはたくさん食べられそうだ。

イカイカイカ

さてここでかっぱ寿司のイカメニューをご覧あれ。

どうです。いいでしょう。イカ食べたくなってきたでしょう。おっと、忘れちゃいけない、店主ご自慢のサラダも注文しなくては。

メニュー名には「イカ」なんて一言も出てこないのにイカがふんだんに使われている。なんと奥ゆかしい。和の心遣いの一つの形を、目の当たりにした次第である。

イカじゃないものばかり食べる人

ところでこの取材は、編集部の安藤さんに同行してもらっている。安藤さんもつられて食べだしたが、注文するのは中トロだのアジだのイカ以外のものばかりだ。

イカばかり食べていると飽きるだろう？今にもそう言わんばかりの勢いである。なんのこれしき。こんな変化技を思いついた。

思った通り、マヨネーズがワサビの刺激を中和する。このくらいたくさん載せても辛さが際立たない。マヨネーズの濃厚なコクの後に、ワサビの爽やかな香りが後を追いかけてくる。

イカばかり食べていてあごが疲れませんか、と安藤さんが聞いてくる。愚問だ。全くそんなことはない。 それどころか、ふと時計を見たところ、入店して１時間以上イカを食べ続けている。驚きだ。イカはあごの疲れどころか、時間の流れも忘れさせるのだ。