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コラボ企画
パピレス
  無理? いや、できた! 五百目焼きそば!

世界初、500の具を入れた焼きそば作り

集合時間に合わせ、続々と集まる食材たち。実際目にすると、やはりかなりの迫力である。

何しろ扱うのは500品の食材だ。小分けにされたそれぞれの食材を開封するだけで、1品に10秒かけたとして1時間以上かかる。一体どんなことになるのか想像もつかない。


古賀、橋田の第一陣と託された食材が到着、これで450品目はあるはず

さらに食材をもった作業人員も到着 いよいよ500品目に近づいていく

調理工程順に材料を仕分け

……あっ!

ぞろぞろ集まる食材を前にして、気づいたことがある。私は多品目を使った料理が苦手なのだ。今更気づいて驚いて叫んでしまった。

野菜1品を砂糖と醤油で炒りつけたようなものを日々作っている私がこの過剰すぎる具沢山をちゃんと手なずけられるのだろうか。

さらに気づいたことには、そもそも五目焼きそばを作ったことがないぞ。

確か五目焼きそばは、ざっくり言うと具を炒めて味付けし、出汁で煮てとろみを付けてから、焼いたり揚げた焼きそばにかけるというもの。

気を落ち着けるため、まず食材をこの調理工程順に仕分けることにした。


炒めるための油、まず火を通すもの、後に加えるもの、調味液、最後にふりかけるもの、どうしていいか迷うもの、に分ける 仕分けするうちに、あらかじめ茹でたり水でもどさなければならないものも多数発見。「ゆでる」コーナーも開設した

ここへきて珍食材が作業をはばむ

仕分けは当初軽快に行われた。野菜や刺身は「火を通すもの」コーナーへ、焼いてある肉は「あとで加えるもの」コーナーへ。

しかし忘れてはいけない。私たちは500品を達成するために具の対象をぐっと広げる新条例を制定し、さらには革命まで起こしてしまったのだ。

持ち寄った食材には薄力粉やらナスの浅漬けやら、あんこ缶、バナナやベビースターなどそ知らぬ顔をして混ざっているのである。どうしよう。


ドライイーストは迷った末、ごくごく少量を調味料として採用 ゼラチンも同様にほんの少し調味料に使うことに

当然、美味しいものを作ります

分類は慎重に行った。

こんな食材を集めてしまってから言うのも何だが、なにしろ、美味しくないものは作り出したくない。

おもしろがって不味い食べ物を作り出すほど私たちは若くないのだ。強い社会性に裏打ちされた責任感、馴れ合いと折り合いを尊重するウィーアー大人である。

当然胃腸の具合もそれほど若くはなく、死ぬまでに残された食事の回数も10代のそれとは違う。きちんとした普通のものを食べる意欲は並々ならない。


長年の調理のカンを生かし、仕分けを迷う物はほんのひとかけら、ひとつまみを加えることにした。(中央のカントリーマアムは最終カウントで500品以上になったため、入れないで済んだ)

そこへ、最後の食材を抱えあの男が帰ってきた

そうして概ねが仕分けされあとは調理を残すこととなったが、食材をカウントするとあと20品足りない。

そうだ、残りは編集部 安藤が買い出してくることになっていたのだ。


呼んだかい

のこり20品、買って来たぜ! って、20品オーバーしてるがな(危険食材を外すのに一役買った)

もう、やるしかない

安藤の買い物袋からはピータンやら豆腐麺やらミミガー、豚足などちょっと普通はお目にかからない食材が飛び出した。どれもリストにはない食材ばかり。これで500品目達成だ。

結局、うずらの卵とチンゲンサイは最後まで登場しなかった。もう、いい。


雑然としているように見え、仕分け後の様子。これで500品

困ったものは全部調味料と分類したため、調味料コーナーが山盛りに

500品目勢ぞろい。マンガだったら龍が出てきて願い事をかなえてくれるところであるが、クライマックスはまだ先である。

集合した5人がかりで、さあ、調理をはじめようじゃないの。


カルカルの調理場を開放してもらう。プロ仕様!

手分けして調理開始。丸のままの食材は刻む 茹でる、水で戻すなども平行して

500品中、200品以上あった調味料。開封してボウルであわせる。調味料は品名を確認し、味的にやばそうなものは量を加減。やっている間に手がべとべとに。

世界の味を混ぜた調味料完成

まず準備ができたのは調味料。

砂糖、塩、酢、醤油、味噌の「さしすせそ」から、中国の豆板醤、フランスのフォンドボー、ベトナムのニョクマムなどなど世界の味を混ぜた。そのうえ、茶葉やスナック菓子、ジャムなども少量加わっている。


不安な顔で一同が集まる 味見。2名同時にうっかり顔の写真が撮れた

東南アジアの市場だ

混ぜに混ぜた調味料は、東南アジアの市場のような雰囲気の味であった。むわっとしたエキゾチック。取り入れたはずのフランスの風も中国の歴史もなんのそのである。

タイ料理とかベトナム料理とかそういったエスニックな味わいが強い。ザ、混沌だ。

しかし恐れていた残念さではない。この味ならいけるぞ!


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