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コラボ企画
 
子供の夢「ザリガニ大漁」を冬にかなえる方法

50匹のザリガニと5歳児

50匹のザリガニを前にして、直樹君は最初こそ圏外の携帯電話みたいに静かだったけれど、だんだんとその興奮がやってきたらしく、アンテナはマックス3本を軽く超え、7本は立っていたと思う。また今回は50匹のザリガニの内1匹は青いザリガニなので(たまたま業者さんがくれた)、その事実を教えたら興奮のアンテナは9本という高感度を迎えた。


そりゃ、興奮する数ですよ!

朝の満員電車のようなザリガニだらけの池の中から青いザリガニを探す。直樹君の好奇心が嬉しい。ザリガニを掴んでは笑顔。素晴らしい集中力でザリガニを捕っては、バケツに入れるを繰り返している。その雰囲気に飲まれて、触れないザリガニをお母さんも触っていた。


親子でザリガニを持つ!

もはやザリガニかどうか分からない数

青いザリガニも無事見つけ出し、それは別のバケツに大事そうに入れていた。持って帰るのは2匹とお母さんに決められていたが、最終的には3匹になった。結局はお母さんが面倒をみることになるらしく、やっぱり男の子を持つと大変だな、と思うが、その笑顔には勝てない。


これが青いザリガニ。レア!

持って帰るザリガニを前にニコニコ

 

嬉しい瞬間!

直樹君は二人兄弟で、持って帰るザリガニはお兄ちゃんとお父さんと自分の分だそうだ。優しいではないか。僕の家で一夜を過ごしたザリガニなので、ぜひ元気に育てて欲しいと思う。


ニコニコで帰る

さて、お別れ、となった時にお手紙をくれた。開けてみると「ざりがにありがとう」と書いてある。嬉しい。冷たい水に入った甲斐がある。また宛名のところに「おにいさん」と書かれていた。そこも嬉しい。まだお兄さんなのだ。


すっごく嬉しかった!

直樹君もザリガニを捕ることができたし、僕らも手紙をもらい嬉しく、Win-Winな関係とはこういうことなのだと初めて理解した。Win-Winは大切だ。この日の夜はよく眠れた気がした。単純にネチャネチャ音がしなくなったせいもあるけれど。


ニコニコで記念撮影!

 

食べます!

直樹君が以前から飼っているザリガニはお友達の「よしなり」君と一緒に捕ったものだそうだ。奇跡的にも僕の知り合いにも「よしなり」がいて、そのよしなりさんがザリガニを茹でてくれるという。


「よしなり」こと当サイトのライター馬場さんのお店に

準備したザリガニは50匹で、直樹君が持って帰ったザリガニは3匹。残りをどうするかとなった時にザリガニを買いに行った時に聞いた「美味しい」という会話を思い出し、馬場さんに調理してもらうことになった。中華料理やフランス料理では高級食材なのだそうだ。


躊躇なく料理して、

真っ赤になりました!

茹であがったザリガニは完全にエビの匂いがした。赤い色も鮮やかになり、見かけもエビに近くなった気がする。ただし殻はエビよりも固く、身も少ない。一匹から捕れる身の量が少ないのも高級な理由ではないだろうか。


存在感もエビですよ!

味の方はエビよりも淡白だった。淡水に住む生き物は泥臭いイメージがあるが、そんなことはなく淡白なエビである。もともとアメリカザリガニはウシガエルのエサとして、日本にやってきたそうだけれど、ウシガエルは美食家であることが分かる。ザリガニは美味しいのだ。


見るからに美味しそう!

美味しい!

最高の4日間を過ごす方法!

直樹君の夢を叶えるために、3日間ザリガニを探した。3日目の夜から4日目朝までは大量のザリガニと一夜を過ごした。4日目に直樹君の夢が叶い笑顔になり、僕らも笑顔になった。さらに食べたら美味しかった。ザリガニは幸せしかもたらさないのではないか。お母さんいわく直樹君は持って帰ったザリガニをずっと見ているそうだ。最高の4日間だったと思う。

青いザリガニをずっと自慢していた!

夢をかなえるっていいですよね。



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