くさやというものは、味醂干しみたいにネトネトと くさや汁がたっぷりとついているものだと思っていたが、 届いたものは、表面がすっかり乾燥していて驚いた。
匂いは、やっぱり臭い。 C-C-Bが1987に出したアルバムのタイトルは、「石はやっぱりカタイ」だが、 概念として持っていた知識が実体験できたのでいわせてほしい。 「くさやはやっぱり臭い」
軽く炙って食べてみると、塩辛さや脂っけはほとんどなくて、うまみだけが断然強い。 干物なのに白米が全然欲しくならない味がした。 なるほど、これは焼酎に合いそうだ。米より酒。
それにしても臭い。 味はともかく、なんでこんな匂いのものをこのクラブは目指しているんだろうと、 本物のくさやを目の当たりにして思った訳だが、 忍者は庭に苗木を植え、それを毎日飛ぶことで、 やがては大木をも飛び超えられるようになるという。
同じ理屈で、自宅でくさや汁をつくり続けることで、 いつかはこの匂いが大好きになることだろう。 継続はくさやなり。
「くさやはうまいよ」と言える男のほうが、懐が深くてかっこいい気がする。 そんな浮ついたモチベーションで、この部活は続けようと思う。
冒頭の三行、青春の1ページみたいな内容だが、そういう話ではない。
※写真下の「くさや度」は、自家製くさや汁に関するデータです。 ( 2009/12/21 00:30:00 )
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