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2007ゴールデンウーク特別企画:家から30分の旅

 

水辺に集う生き物たち・笹塚の園
水辺に集う生き物たち・笹塚の園
この真下は暗渠。天国と地獄のようなギャップもまた魅力的


渋谷区笹塚。
すぐそばには甲州街道。京王線も首都高も走る。

川沿いをぶらぶらしていて、はじめてその光景を目撃した時のことはよく覚えている。幻かと思った。

我が家の近所に流れるその川が玉川上水と知ったのは、つい先日のことだ。

小学校では東京都下に住んでいて、そこにもその名の川があった。"作家太宰治が愛人と入水自殺した川"という印象しかないあの川と目の前の川。地理的にも視覚的にもいまいち接点がつかめぬまま、目指す楽園に到着した。

土屋 遊



なにがどう楽園なのか、ただの川じゃねえかと思われるだろう。とうぜんだ。人間にとっての楽園ではなく、水辺の生き物たちにとっての楽園(のようにみえる)だからだ。

目撃した生き物たち

・カメ
・鯉
・カモ
・いろんな野鳥
・白サギ(!)
・ネズミらしき生物
・タコ

彼らはふだん、いつも近距離にいる。(とくにカメ・カモ・鯉)
みんなで支えあって、けなげに、必死に生きているようにみえる。

本当はそんなピースフルなものではなく、実はただ、生きるか死ぬかの戦場かもしれない。スキあらば食っちまおうと狙っているのかもしれないのだ。それでも、じっと静かに集っているサマはできすぎた絵画のようで、なんだか騙されているような、そんな気になる。

今回の撮影時、前日の大雨で水量もあり、水が濁っていたのは残念だった。おかげで彼らを一枚の写真におさめることができなかったのだ。

水辺に集う生き物たち・笹塚の園 水辺に集う生き物たち・笹塚の園
おしどり夫婦か…… いつでもどこでも上品ぶってる鯉

去年は彼らに子ガモが数羽加わった。親ガモが子ガモの世話をかいがいしくしている横で、流木の上でカメが二匹、じっと甲羅を干しており、その下ではニシキゴイがゆったりと優雅に泳いでいた。

「わ、聖地だ」と思った。手をあわせて拝み倒したくなるような、神々しい光景だ。

15年前の今日5月3日、私は教会で結婚式をあげたが、あのときだってこれほど神聖な雰囲気はなかったじゃないか。式の途中で地震もあった。「こりゃ死なないていどに教会がぶっ壊れたら面白れえな」などとニヤけたおかげで、十数年後に夫婦関係がぶっ壊れることとなる。

さて。

異種異文化交流で集っているあの神々しいシーンをご覧いただけなくて残念だが、今回は思いがけない発見もあった。ずっと(せいぜい3〜5匹くらい?)と思っていた亀田家の一族が実はかなりの大所帯だったことを知ったのだ。

水辺に集う生き物たち・笹塚の園
結束力の高い亀田ファミリー。じっさいにはもっといました。

私は他人にやさしくないが、地球にもそれほどやさしくはない。エコだなんだとギャーギャー言う人々をケッ!とも思うタチだ。

しかし、もしこのささやかなる平和な川が埋め立てられるようなことがあったら、我れ先にと血眼になって反対運動に乗り出すだろう。想像しただけで鼻息が荒くなる。

水辺に集う生き物たち・笹塚の園
ミッキーマ○スもいるよ!

目撃した生き物の中に"タコ"があった。「なにホラこいてんの?」と思う読者の方もいらっしゃるだろう。

いたのだ。いたというかあったのだ。川沿いにいきなり「たこ」が。

最初はなにかの暗号か?と思った「たこの吸出し」。
謎だった。
まったくこの周辺は謎で平和だらけだなーなどと家に戻り調べてみると、「タコの吸出し軟膏」という商品だということを知る。さらにgoogleさんで追求したところ、ついに笹塚に工場があると言うことを突きとめた。それにしてもなんとわかりずらい工場の看板なんだ……。わかるものだけにわかればいいという職人魂だろうか……かっこいい……。

検索する時に「たこの吸いつき」と入力してしまい、エロいもんが出てくるかな……などと思ったことを私は今モーレツに反省しています。
水辺に集う生き物たち・笹塚の園
効き目はネーミング通りにすごいらしい


 

 
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