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コネタ


コネタ059
 
ウミホタルは小粒でもキラリと綺麗

きっかけは、打ち合わせで林さんに「ウミホタルなんてどうです?」と言われたことだった。
房総に住む私。お世話になっております、東京湾横断アクアライン。
や、でも、アクアラインのサービスエリアの海ほたるには、私はあまり興味ないんです。

と思ったら、どうやら本当に海にいる光る生物のことらしい。
そんな面白いのがいたのか。しかもけっこう簡単に見られるようだ。

というわけで、ウミホタルの観察会に行ってきました。

佐倉美穂

透明度の高い海

綺麗な海にいるんです

観察に行ったのは千葉の南端、館山だった。
その海はやはり澄んでおり、海に飛び出た遊歩道から泳ぐ魚が見えた。テトラポットも海中のどこまでも見えそうだ。
観察会に集まったお父さんは「イカがシューっと泳いでいきましたよー」と言っていた。

コレをエサにな、ビンに入れるんよ
投げ入れるとこ、見せてやる!

採取方法は

ウミホタルの採取方法はいたって簡単。
魚のアラをストッキングに入れる。
それを紐付きのビンに入れる。
穴を開けたフタをする。
海に投げ込む。
しばし待つ。
引き上げると、中にはウミホタルがうようよのハズだ。

仕込みの様子を見せてもらい、あとは暗くなって引き上げるのを待つ。

ウミホタルの光

ちょうど近所でやっていたお祭りを堪能していたら、時間も程よく闇も深い。
先程のウミホタル採取の仕掛けはどうなっているだろうか。

誘導灯を頼りに遊歩道を歩く。すると、ちょうど海から瓶を引き上げている作業中だった。その中身はバケツに集められ、瓶はまた海に投げ込まれる。

タコ壷のように引き上げて
中身をアミに移して、バケツへ。

バケツの中には3mm程度のつぶつぶしたウミホタルがたくさんいた。ミジンコの仲間なのだ。

このウミホタル、負の走光性があるらしい。走光性とは光に反応して動くこと。光に集まるのは正、逃げるのは負だ。
飛んで火に入る夏の虫は正の走光性。ウミホタルは仲間の光から逃げる負の走光性を持つことから、発光は危険信号だとも言われている。

なので、手ですくってみると、危険に思ったウミホタルは

砂のような粒がウミホタル

いけない、フラッシュをたいて撮ってしまった。小さな光も撮れるように設定すると…

驚く程の発光だった。
山のホタルが緑なら、海のホタルは蛍光の青だ。
手についた砂のようなツブツブがいっせいに光っている様子は、おそらく高原で見る天の川。見た事ないのですが。
ウミホタルが集まっている所は光も強く、青白く、散り散りのところでは光の点が無数にあった。
これは、まるでラピュタのペンダントから出る光のように神秘的だ。

闇の中の青い小さな光がこんなに美しいとは。くらくらとやられた感が強い。
ミジンコの仲間にすっかり魅了されてしまいました。


 

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