と思ったら、どうやら本当に海にいる光る生物のことらしい。 そんな面白いのがいたのか。しかもけっこう簡単に見られるようだ。
というわけで、ウミホタルの観察会に行ってきました。
(佐倉美穂)
綺麗な海にいるんです
観察に行ったのは千葉の南端、館山だった。 その海はやはり澄んでおり、海に飛び出た遊歩道から泳ぐ魚が見えた。テトラポットも海中のどこまでも見えそうだ。 観察会に集まったお父さんは「イカがシューっと泳いでいきましたよー」と言っていた。
採取方法は
ウミホタルの採取方法はいたって簡単。 魚のアラをストッキングに入れる。 それを紐付きのビンに入れる。 穴を開けたフタをする。 海に投げ込む。 しばし待つ。 引き上げると、中にはウミホタルがうようよのハズだ。
仕込みの様子を見せてもらい、あとは暗くなって引き上げるのを待つ。
ウミホタルの光
ちょうど近所でやっていたお祭りを堪能していたら、時間も程よく闇も深い。 先程のウミホタル採取の仕掛けはどうなっているだろうか。 誘導灯を頼りに遊歩道を歩く。すると、ちょうど海から瓶を引き上げている作業中だった。その中身はバケツに集められ、瓶はまた海に投げ込まれる。
バケツの中には3mm程度のつぶつぶしたウミホタルがたくさんいた。ミジンコの仲間なのだ。
このウミホタル、負の走光性があるらしい。走光性とは光に反応して動くこと。光に集まるのは正、逃げるのは負だ。 飛んで火に入る夏の虫は正の走光性。ウミホタルは仲間の光から逃げる負の走光性を持つことから、発光は危険信号だとも言われている。
なので、手ですくってみると、危険に思ったウミホタルは
いけない、フラッシュをたいて撮ってしまった。小さな光も撮れるように設定すると…
驚く程の発光だった。 山のホタルが緑なら、海のホタルは蛍光の青だ。 手についた砂のようなツブツブがいっせいに光っている様子は、おそらく高原で見る天の川。見た事ないのですが。 ウミホタルが集まっている所は光も強く、青白く、散り散りのところでは光の点が無数にあった。 これは、まるでラピュタのペンダントから出る光のように神秘的だ。
闇の中の青い小さな光がこんなに美しいとは。くらくらとやられた感が強い。 ミジンコの仲間にすっかり魅了されてしまいました。