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コネタ


コネタ124
 
4種類の一万円の顔を比べる
開封前

一万円をたくさん手に入れた。いやいや、ボーナスもらったわけでも、宝くじに当たったわけでもない。

先日唐揚げ食べ歩きのために大分県は中津市に行ったのだが(そのときのレポートはこちら)、中津駅の売店で一万円札を形取ったお菓子を発見したのだ。しかも2種類。中津は福沢諭吉さんの出身地らしい。

さらに東京に帰ってきて、東京にも「お札サブレ」なるお札をかたどったお菓子があることを知った。新札記念で風月堂で売っているのを発見し、調子に乗ってこちらもゲット(普段は財務省の売店や国立印刷局王子工場のある北区の市役所売店などで売られているそうです)。

そんなわけで、私の手の中には本物のお札含め今4種類のの福沢諭吉さんがいる。せっかくなので顔比べをしてみることにしました。


古賀 及子



一万円、各種

福沢です
お札サブレ(万円サブレ)
発行元
銀座風月堂
値段 6枚1,000円 →1枚約167円
素材 小麦粉、砂糖、マーガリンなど
顔つき 威厳あり
いわゆる クッキー

眉毛から鼻のラインにかけての一筆書き感が何か威圧的だ。威厳ある顔つき。
全体の形状が版画みたいなことになっているのが気になる。これに醤油でも塗って紙あててバレンでこすったらいい味の作品が刷り上がりそうだ。


いやいや、私が福沢
壱万円の里
発行元 福沢本舗
値段 4枚500円 →1枚約125円
素材 小麦粉、砂糖、卵など
顔つき おだやか
いわゆる ゴーフルのようなもの

笑顔である。多分「ホッホッホッ…」って言ってる。目を細めて見つめる先は孫の成長だろうか。とうか、この人、誰だろう。誰かのうちの親戚といった風情。


いえ、私こそが福沢です
壱万円札お札せんべい
発行元 渓月堂
値段 5枚350円→1枚約60円
素材 小麦粉、卵、砂糖など
顔つき ガロ系
いわゆる 瓦せんべい

とりあえず誰でもいいから着物の中年男性の絵を描いておこう、ぐらいの気負いの無さがすがすがしい。顔の左半分と右半分で別人のようであるところに注目。向かって右側は真面目そうだが、左側はどこか冷めたたくらみ顔。福沢諭吉の中のジキルとハイドか。
一枚60円と、一万円札にしては破格。


お前ら、誰
日本銀行券 壱万円
発行元 大蔵省印刷局
値段 1枚10,000円→1枚10,000円
素材
顔つき 緻密
いわゆる

あ、そうだった。これが福沢諭吉なんだった。
どうだろう、この線の細かさは。おやつ札、情報削ぎ落としすぎ。シンプルな福沢像を見すぎたせいか、シワの一本一本に目が一気に疲れた。偽札作りの無謀さをじりじりと実感。
お札をこんなにじっくり見たのは初めてかも知れない。きれいなものですね。


缶に入っていただのが、缶を開けるなり卵の甘い香りがする。昔からあるような高級サブレの味

食べてみよう、一万円

一万円札型のお菓子は、一枚一万円の価値はない。が、食べられる。もし無人島でリアル一万円札とおかし一万円札のどちらか片方を選ばねばならないとしたら、私たちはお菓子の一万円を選ぶのだ。モノの価値、モノの価値。

お味ですが、どれも普通のお菓子としてもとっても美味しかった。3枚一気に食べてしまってお腹一杯だ。お札ぐらい大きいせんべいやクッキーなんてあまりない。お昼ご飯がいらないぐらいだった。食べたけど。

ゴーフルっぽい味のゴーフルよりも固いせんべいにクリームが挟んである。バリバリしてて食べごたえあり
香ばしい瓦煎餅。甘いものの軽い食感で一番バリバリ食べられる感じ



似てない。が、似てなければ似てないほどグッとつかまれる。そんな千円で買える一万円、お見かけの際はぜひともお土産にどうぞ! 会社で配ると、 「えへへ、これ、よかったらどうぞ」「わあ、あはは」と、絶妙になま暖かい空気が流れるスリルももれなく味わえます!

無防備に積み上げられた一万円札満タンのダンボール。 中津駅売店にて

 

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