応接テーブルにひざまくら
どうぞ、と通された応接テーブルの上にいきなりひざまくらがある。ひざまくらを横に名刺をいただく。はじめての経験だ。
この「ひざまくら」、見てるだけでもどきどきするのだが、触るともっとどきどきする。しっとりと吸い付いてくる肌の感触(デイリーポータルZらしくない表現ですな)、ポリエステルのタイトスカート。リアルだ。
「うわあ…」
などといいながら1分ほどさすっていた。そうだ、インタビューするんだった。
こだわりのディテール
−−−この商品はどういった狙いで?
「子供のおもちゃだけではなく、大人にもうける商品をと思いまして」
10代後半から20代前半の男性を想定していたが、30代から50、60代の男性からの反響が多いそうだ。ええ、たぶんそうだと思います。
−−−苦労された点はどのへんですか?
「足の部分に切れ込みが入っているんですが、ここの成形が難しかったです。」
この切れ込みのおかげでスカートが脱着可能になった。
「フレアスカートにしてかぶせるだけでどうかと工場の人に言われたんですが、それは納得できないと思いまして」
こだわりの商品である。ほかにもディテールにこだわっているのだ。
「おなかをふっくらしてたほうがいいか、痩せていたほうがいいかで意見が分かれまして。結局ふっくらさせました。」
それ正解ですよ。と完全に趣味で答えてしまった。
−−−あ、これパンツ見えないですか?
「ふつうの角度だったら見えないと思いますよ。」
そうか、僕が覗き込んでいるからか。
癒し系です
五十嵐さんがうったえたいのはこの商品が癒し系であるということだ。
「『やらしい』じゃなくて『いやし』なんです。」
五十嵐さんが独自にあつめたアンケートではひざまくらのイメージは「安心」だそうだ。興奮ではないのだ。
最先端の癒し系グッズ、「ひざまくら」である。
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