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コネタ


コネタ410
 
消えたロータス
ボランティア活動の一環らしい

みなさん、ロータスクーポンって覚えてますか。

そう、いろんな商品にさりげなく付いていたロータスクーポン。ベルマークじゃないロータスクーポン。集めると、どんないいことあるんだロータスクーポン。

そんなロータスクーポン(以下ロータス)を、最近パッタリ見ない。まさか消えてしまったのか?

心配になりながら、ロータスを追いました。

高瀬 克子


フィルムケースに詰めまくり

今では懐かしいこのフタ

じつは…

小学生の頃からロータスを集めている。
きっかけは6年生の時の担任、成田先生(男)だった。

「おーいみんな、みんなの家にはベルマークだけじゃなくロータスクーポンもあるはずだ。あれも持ってこい」

学校は、ベルマーク委員の存在に象徴されるようにベルマーク集めには熱心だったが、ロータスはノーマークだった。さすが成田先生。

さすが、とは思ったものの、私はロータス集めに協力しなかった。面倒くさかったのだ。しかし同級生たちは、家中のロータスをかき集めて先生に上納。

そして成田先生は、みんなから集めた大量のロータスで、なんと自分のネクタイを新調した。
「やー、みんな、ありがとありがと」

「えっ! ロータスって、集めれば自分の好きなものと交換できるの!? …っていうか、欲得づくかよ!」

私とロータスとの付き合いは、ここから始まった。


まずはちょっと見てください

大人になって少しサボっていた時期もあったが、20年以上かけてコツコツ集めた結果がこれだ。
よっぽど「ネクタイ」が羨ましかったのだろうか。


マヨネーズはキューピー派です ハウスはなぜか端数が多い コニカのフィルム。デジカメの登場ですっかり出番なし。
パン粉の会社のもの オーマイスパゲッチ、の表示あり。 時代を感じさせます。 実家で使ってた「いの一番」でゲット。 太っ腹な点数が嬉しい

ところで「おや?」と思いませんか?

「こないだキユーピーのマヨネーズを買ったけど、ロータスなんて付いてたっけなぁ?」と思ったアナタ、正解です。

そう、ロータスの世界はどんどん規模が小さくなっている。いったいどうしてしまったんだ、ロータス!

ということで、近所のスーパーに実地調査にでかけてみました。

 

消えたロータス

キューピーからも撤退してしまったロータスが、新規開拓をしているとは考えにくい。ここは地道に、以前までは確かに「ロータス商品」だったものを重点的に見ていくことにしたのだが…。


ハウスも撤退
パン粉にも付いてない

写真のフィルム自体がもうあまり売られていない
なんとベルマークに鞍替えしてました

会社帰りに寄ったスーパーおよびコンビニで、ついに私はロータスが付いた商品をひとつも見つけることができなかった。いよいよ不安だ。

…ロータスクーポン、まさか存在自体が消えてしまったのではあるまいな。それとも、システムが崩壊してしまったのか?

コツコツ集めたロータスが無駄になる恐怖におびえながら、インターネットで「ロータスクーポン」という言葉を検索してみたところ、千代田区に「ロータスクーポン業務センター」なる団体が存在することを知った。ロータス界は、まだ存続していたらしい。

少し安心した。そして嬉しかったので電話をかけてみた。この機会に、いろんなことを聞いてみよう。

 

やっぱり、そんなことに

電話に出たのは、柔らかな声を持つ、優しそうなオバさまとおぼしき女性だった。

--- もしもし、私、ずっとロータスを集めてる者ですけれども。
「そうなんですかー、ありがとうございます」
--- あのー、最近ロータスの付いてる商品が、グッと減ってるように思うんですが。
「え、ええ…。減っているというか、もうないというか…」

え! ない? いま「ない」とおっしゃいましたか?

「“みすず豆腐”はご存じですか? それと“さいか”という漬け物にも付いてます。どちらも点数は低いんですが、今はもう、この2つくらいですねぇ」
--- え、じゃあ、もう私は点数を増やせないということですか?
「そうですねぇ…。最近はJポイントという、インターネットで増やせるシステムもあるんですが…。商品交換カタログをお送りしますので、そちらをご覧になってみてください」

…ショックだった。いつかロータスで成田先生のネクタイに負けないくらいの商品と交換しようと思っていたのに、その願いは叶えられないのか?

とりあえず、言われたとおりカタログを送ってもらうことにした。

 

やたら豪華なカタログ

電話から数日後、カタログが送られてきた。


2005年版。毎年更新されているらしい

中を見る限り、よくある通信販売のカタログと大差がない。
商品も、最新薄型テレビや高級時計、家具に家電…と、バラエティにとんだ内容だ。


オシャレ商品もちゃんと掲載
ああ、ルクルーゼの鍋が欲しい

普通の通販カタログとの違いといえば、値段の代わりに「ポイント券○○枚」と書かれていることくらいだ。

ん? ロータスって「点数制」じゃないの? 枚数? と疑問に思っていると、こんなことが書かれた紙が挟まっていた。


「400点で1枚」の計算になるらしい。端数については説明なし

ちなみに、カタログの中で一番枚数が必要な商品は、374枚のDVDレコーダー内臓テレビだった。
これをロータスの点数に換算してみると、…149,600点か!


どんな人が応募するんだろう

うわあ。私はとても手が出ない商品だな。
ところで私が集めたロータスは、いったい何点あるんだろう。ポイント券にすると何枚相当だ? どんな商品と交換ができるかな?

横目でカタログを見ながら、さっそく計算してみました。

646点。

何度計算しなおしても、646点しかありません。
ポイント券に換算すると、1枚。


カタログに載っている商品は、
3枚から


夢破れてロータスあり

私が集めたロータスでは、どの商品とも交換不可能なことが分かっただけで、ロータスについて調べてよかったと思う。

きっと成田先生も「個人の力では無理だ」と判断して、生徒に協力を求めたのだろう。私も教師なら、同じことをしたに違いない。

それにしても、企業がロータスから手を引いてしまったのは何故なんだろう。実は、そのへんもロータスの人に聞いてみようと思ったのですが、なんだか悪くて聞けませんでした。

やっぱり不況がいけないのだろうか。景気が回復したらロータスも復活してくれるだろうか。

そんなことを思いながら、再びロータスを引き出しに仕舞いました。



 

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