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コネタ468
 
私家版 漫画のあの肉

いつからだろう、漫画に出てくる肉を「あの肉」と呼ぶようになったのは。

単純な線で表されたその肉感は、あまたの子供らにその食感まで想起させるに十分であり、永く憧れの食べ物として記憶せられることとなる。

ある肉屋さんなど、その名の通りの品を作って大ヒット。「骨付き」の「あれ」だ。

しかし、あの肉といえば、もうひとつあるだろう、「あれ」が。私が再現しよう。

 

乙幡 啓子

中央線沿線の某肉屋さんで再現されているのは、下のような肉パターンだったと思う。


あの肉1号

骨の周りにソーセージ的な練り物を貼り付け大きくしていったものだ。ギャートルズ(古い)でうまそうにかじりつかれ、引きちぎられるシーンが懐かしい。

「あの肉」といえば第一にこのタイプだと思うが、皆さんお忘れではございませんか。「ビフテキ」状のあれを。


ビフテキ状のあの肉2号

家にある藤子系漫画や戦車系漫画などひっくり返してみたが、「探し始めるといなくなる」の法則で、参考となるあれの絵図は見つけられなかった。仕方なく記憶をたどって上のような絵を描いた。

この厚み。何の肉だかわからない脂の入り具合。「ビーフステーキ」ではなく、まさに「ビフテキ」というたたずまい。でもどういうわけだかうまそうだ。

今夜はこれを、漫画の通りに、私の手で再現してみたい。

 

前回の「ハムカツ・・・」で使い切れなかったのを消化するという目的もある。
ソーセージをまた挽くわけですよ。
なぜって、このように単純に成型したいから。
脂の領域を掘り取る。

「あの肉1号」同様、こっちもソーセージで成型。ここまではいいのだが、脂をさてどう表現したらいいものか。


スーパーで「すき焼きのときひく脂」をもらってくるが、自由に成型できないんだなこれ・・・。
なのでこのためにチューブ入りラードを買ってくる。これで焼そばを焼きたいものだ。

無理やりラードを塗り込めたら次は側面だ。(漫画での)本物は何か巻いてあるように見える。ステーキに巻くといったらあれしかない、ベーコンだ。


いまいち張り付かないのでバターを塗ってくっつける。ただでさえ油っぽいところへ最後の一撃。

えー、できました。あれ。


ムンクか。

・・・。

漫画の登場人物は、これらの肉を引っ張りながら食いちぎったりしているものだ。そのときゴムのように伸びる様がこれまたうまそうに見えるのだ。

これ絶対伸びない。

まあ、それっぽくは仕上がったな、と思ったところで、さて焼いてみるか。


焼いたらラードが溶けてブタさんみたいになったよ!呪い?

サブちゃんに変化。

ひっくりかえせなかった。

 

ソーセージをばらしたときに、もっとつなぎ的なものを入れるべきだったと反省。基本的なところを押さえられず、商品化までの道のり遠し。

残った肉はカレーに入れて食べた。「あの肉ビフテキ版」の末路はカレーの具だった。


 

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